みかんのつぶつぶ
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待っていても電話はかかってこない・・・
彼は、もうどこかへ行ってしまったのでしょう・・・
彼の目は、何も映し出していない…そう… ただの真ん丸い黒い点になっているだけ…
自分自信の中に、避難してしまったのでしょうか・・・
信じられるものは自分だけ。 もう苦しみも悲しみも感じたくないとでもいうように・・・
病室にいるのだ、という意識はなく、 時々は「ああ、そうだった…」と認識するのだけれど、 それでも「じゃあ帰らなくちゃ仕事が困る」 といっては荷物をまとめさせるのだ。
1階に事務所があるから連れていけ…と。 みんな頑張っているから差し入れをするからと。
思えば、去年のちょうどこの時期だったんだ。 彼が体調を崩して、連日泊まりこんでいた職場で寝こみはじめたのは・・・ ただの疲れだからと、 風邪薬を服用していたらしい。
仕事に戻らなくちゃいけない・・・ その意識だけが、現在の彼を動かしているだけなのだろう。
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