みかんのつぶつぶ
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穏やかな、安定した日が続いている。 このままずっと、こうしていられたら何の心配もないのだが…ね。
父を思い出す。 去年の今頃は、まだ生きていたのに。 死を境にして二度と会話ができなくなって、 ありきたりな後悔をして、気持ちが落ちこむ。
ああ、もう一生、私が死ぬまで父に会うことはないんだ・・・
もし私がガンになったら。 父や彼の辛さを身にしみて実感し、治療しながら悔やむ日々を送るのだろうな… などと健常者のたわごと。 まったくイヤになる・・・雨は嫌い。
昨日の帰り道でのこと。 私の前に座った女の子が突然「暑い!」と言い出した。 「暑いから窓を開けたい!」 と言って、自動式になっている電車の窓を開けてしまった。 車内は冷房がきいているにもかかわらず・・・ 私の隣りに座っている女性が、多少たしなめるような言葉を その女の子に投げかけていた。
「どうして窓を開けてはいけないんですか?」
女の子は、正面にいる私に問いかけてきた。
神経を逆撫でされた気がした。 やっとゆっくり座って、神経を開放し 新聞を読み景色を眺めて帰る…という私の空間に 急に入りこんできたから。 それに、質問の内容が、答えるのもかったるいことだから。
「車内は冷房がきいているからよ」
「だから、暑いのにどうして窓を開けたらいけないんですか?」
・・・・・・・なんなの! そんなこと親に聞きなさいっ!
「あなたが暑くても、暑くない人もいるんだし それに外が暑いから冷房をかけているのよ。 窓を開けたら外の暑い空気が入りこんで 電車の中が、余計に暑くなってしまうでしょ」
言葉数を増やして説明(笑) すると女の子は次の質問にうつってしまった( ̄∇ ̄;)
「この窓はどうしてここまでしか開かないんですか?」
もうムッとした。 わがまま以外の何者でもないっ! あきらかに知的な障害者だとわかるその女の子。 でも、カチンとした。 親がもっと躾をしなければいけないのではないか。 電車で移動をさせるのであれば、それなりの注意と教育をするべきだ。 「この子は仕方ないんです」 って考えは、この子にとってよくないことなはずだ。
質問に答えるものの、どうも理解しがたい様子。 無視はできなかった。
女の子は、18歳で仕事の帰りだという。
電車を下りてゆくその無邪気な後姿を見送りながら、 なんだかやり切れない複雑な気持ちになって とっても損した気分になってしまった。
だって、相手をした私が悪いみたいなんだもん。 対等に話しをしたらいけないの? いけないことはダメよって、教えてあげたらいけないの?
もう、誰とも話したくない気持ちでいっぱいになった。
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