みかんのつぶつぶ
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2001年06月06日(水)

白血球500。出血したら止まらない。
冗談言ったりするけど、やっぱり元気がない。
精神状態が、不安定。

何か…ボッーっと考えこんでいる様子。

放射線も今日で終了。
全25回分量を22回でこなした。
副作用を考えると、これ以上はかけられないという。

現状維持・・・これが精一杯の幸せなのだ。

さて、この先は・・・どうするか・・・だ。


彼が喫煙所で知り合いになった「るうちゃん」って女の子がいる。
私が一緒の時はお話ししたことはなかったのだけど
朝晩、私がいないときに、落としたモノを拾ってくれたり
お喋りしたりしてお世話をしてくれたという。

先月の半ばに退院していき、30日に退院後の診察に訪れた時
お母さんと一緒に病室まで会いに来てくれた。
彼を一服に連れていってくれようと、わざわざお土産まで持って・・・

そんなるうちゃんが、また入院した。
先週、るうちゃんのお母さんから聞いたんだって彼が言っていたので
気にはしていたのだけれど、状態がわからないし
だけど喫煙室でも見かけないないから「どうしたんだろうね…」って
心配していたら、ひょっこり現われた。

「全然会わないから退院しちゃったのかと思ったよー」

大きな点滴をぶら下げて、病室にやってきたるうちゃん。

「痛くって、また入院しちゃったぁー」

病気についてあれこれ聞くのもためらわれ、詳しい病状はわからないが
胃は全部摘出してしまっていて
今回は腸が詰まってしまった痛みで入院したという。
だからずっと絶食中で、栄養補給は点滴だけだって(T_T)

彼女のお父さんもまた、骨肉腫で闘病中だという…

明日は我が身だ。
ガン細胞は誰もが持っているもの。

彼とるうちゃんが楽しそうに会話している様子を
微笑ましい光景としてではなく、なんて表現したら・・・
切なく、やりきれなくて、そして怖くって・・・
どうしてか、悲しみだけが心の中に渦巻いてしまい・・・

穏やかな楽しいひとコマに
現実を受け入れなければならない切実さを
痛感していた。

健康な人間の勝手なセンチメンタルかも知れないね。

27歳だという。
夫と娘がガン患者…あのお母さんの立場には、絶対になりたくないと思った。

るうちゃんが明るくて可愛くて、だから余計に不憫で・・・
るうちゃんが病棟に帰ってから、彼とふたりでしんみりとしてしまった。
言いたくないけど、声を揃えてつぶやいてしまった・・・

「かわいそうだね・・・」

 


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