夢と現実の区別がつかないよ - 2002年03月07日(木) まるでアタシを壊そうとしているのかと思うくらい つよくつよくきつく抱きしめた その腕の意味は分からないけど 最期だねと言ったアタシにうんと答えたアナタの 言葉の意味は理解した もう逢えないんだね 講習中の日記は もうひとつの日記に書きました→ココ ココに日記を書くのが辛い でも忘れたくない それでも・・。 思い出すのが辛いけど 忘れたくない思い出なんです。 講習初日の月曜日彼から連絡が無かった 次の日の昼連絡が来たの 『メモリアルとった』 休んでくれたんです。 夕方から会うことになった。 講習が終わってすぐ駅に迎えに行って会った彼は 前と変わらなかった。 二人で映画を見に行って この間誕生日だったからって 水鳥のホテルの部屋でチーズケーキを食べたんだ 彼が親に終電の時間をメールで聞いてて お母さんがね メールでさ 『11時半くらいのと0時10分のがあると思う』 ってレスしてきたから 0時前にホテルを出た 駅まで地下を歩いてて浮浪者とかが沢山いて 水鳥は彼の腕をとった。 いいじゃん ねって笑って ほんの少し 時間にしたら3分くらい 一緒に腕を組んで歩いたんだ。 駅に着いて時刻表を見たらね 終電過ぎてるの アレ?電車ないじゃん って駅員に聞いて もうないですよぉ ってあっさり言われて 水鳥も携帯の親のレスを見てたし 何?お母さんもしかして天然?なんて笑いながら 緊張した。 結局水鳥の部屋に泊まって朝帰ることになった。 二人で部屋を暗くして沢山話をしたよ 元彼女の話も沢山聞いた 今まで誰にも話せなかったんだ 唯一話した相手が水鳥なんだ だから水鳥は ずっと うん って聞いてた 本当はあのまま付き合ってたら今年の6月にね 結婚するはずだったんだって ほんのちょっと哀しかった 結婚しようって思うくらい大切だったのかなって。 他にもいろんな話をしてた ずっと話してたような気がする もしかしたら彼は 沈黙が怖かったのかもしれない 水鳥はだんだん眠くなってた 夜中の3時だった 眠りたくなんて無い 愛する人が隣で話してる 眠りたくなんて無かったんだ ウトウトしてたらふと いつも見るあの嫌な夢が浮かびだした 怖くなったんだ だから水鳥はまた目を覚ます 寝ようとしてた彼をつついたりして強引に起こしてた ねぇ寝ないで 一人にしないで そう願いながらただ 彼が隣で笑ってくれるのが楽しかった こちょこちょしてたら大笑いしててさ 手をグッって押さえ込んで寝なさいって怒られた そのまま背を向けるかれ 水鳥の手を持ったまま背を向けるから水鳥は 彼を抱きながら寝る体勢になったけど それがすごく痛かったんだ だから手を引っ張って離してもらって 彼の腕を持って寝ようとした ほんの少しでも触れていたかった。 寝てしまったら 目が覚めたら全てが夢だったなんてコトになりそうで 怖くて不安で淋しくて でもこれが現実なのか夢なのかも不安で 彼の腕を触りながら横を向いて 彼に背を向けながら寝ようとした。 その瞬間水鳥は なぜか急に彼を抱きしめたくなった 振り返ったそのとき そうまるで示し合わせたかのように 彼がこっちを向いてぎゅっと抱きしめてきた つよくつよく きつく苦しくなるくらい ぎゅっと抱きしめて頭を撫でてくれた。 息苦しくてもがいたけど ほんの少し緩めてそれでも抱きしめてくれた しばらくそのままでいて 水鳥は言った ねぇ 最期だから 一回だけだからちゅうしていい? こんな事を言った時点で夢だったのかもしれない そう思った ちょっと笑った彼はそのままキスをくれた。 涙が出た どうする事もできなかった ただ涙が出て 辛くて こんなに哀しいキスがあるんだと知った こんなに忘れられない こんなに切ないキスがあったんだ。 泣き出す水鳥を抱きしめた彼 前よりつよく 息もできないほどに。 アタシ達は抱き合ってキスをした。 ただそれだけだった ただそれだけの夜だった 朝まで抱き合って寝た 水鳥は寝る事ができなかったけど 朝になって一緒にホテルを出るのは 水鳥がまずかったからほんの少し先に出る彼を 切なくなりながら見つめた 行かないで 言いたい 言えない 着替えて荷物を持って じゃぁね と笑った 笑顔で送らなきゃ 最期の顔は笑顔でなきゃ 最期の顔が彼の記憶に残るのだから もう一度抱きしめてくれた彼に 軽くキスをして笑った水鳥 彼に笑顔の記憶が残せただろうか 彼の記憶にアタシが存在する事ができただろうか 朝起きてからのことも 抱きしめあって話した事も 沢山沢山ある でも一日で全てを書くのはもったいない 彼の記憶を少しでも長く書きたい 少しでも長く思い出したい それは思い出だけだから 辛くて哀しくて それでも毎日思い出したいから またゆっくり明日も書こう 大切な宝箱から 一つづつ宝物を出すように つよく抱かれた腕の感触が 体に残る それはあまりに辛い 彼の腕の感触がまだこの体に ほら今も つよくつよく抱かれたその腕の感触を 忘れたくない 水鳥。 ...
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