| 2005年03月09日(水) |
文学的なライトノベル。 |
文学的なライトノベルというものがあれば、それは理想的な小説なんじゃないかと思った。
誰にでも読めて、かつ誰が読んでも面白い。 しかも思想的に示唆的で掘り下げて読むに耐える作品。 たぶん、僕に体現することは不可能だろうけれど。
僕が出来るとすれば、ライトノベルとして平均以上の出来で、かつ文学的に深い作品という感じだろう。 もちろんここで言う文学とは日本の純文学ではない。 僕が漠然と感じている広義な文学だ。
僕は今、久しぶりに大澤真幸の本を読んでいるのだけれど、つまりそういうことだ。 僕が大学で専攻した各種心理学。 社会学や諸々の細分化した哲学。 最先端の科学まで含めた学際的な現代の思想を結集させた成果。 それをもって小説の根幹と成す。 そこにライトノベルの手法で装飾を施す。
そこには欺瞞も飛躍もない。 完璧なまでに必然である小説。 僕はそんな小説を書ける大人になりたい。
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