amatelasuの日記

2003年06月22日(日) バイク乗りとして。

走るという行為はエネルギーの増加を促す。

運動エネルギーは速度の二乗に比例して高まるわけだが、内燃機を使用して生身の身体ではありえないスピードで走る事は、車体とともにそれに乗った自己を通常ありえない高エネルギー体へと上昇させる事である。

素粒子物理学が粒子を加速器によって加速し高エネルギー状態にするのと同じ事をバイクは身体にもたらす。その先に待っているのは場の変容である。古典力学の通用しない高エネルギー状態での物理法則。バイクによって生身では体験不可能な速度域=高エネルギー状態は、身体に通常体験しているのとは異なった世界を提示してくる。そこは日常生活とは異なった理が支配している世界であり、日常とは場が変容している。

だからパワーがいるのだ。運動エネルギーは速度の二乗に比例して増加し、増加したエネルギーによって場は変容するが、逆に言えば場の変容をささえるのためにエネルギーを必要とする。その非日常の場を支えるためにパワーが必要なのだ。

たとえば、同じスポーツ(サッカーや野球のような)であってもプロと素人では全く異なる種目のようですらある。それはプロがその競技を極限まで高めることによって場が変容してしまうからである。

ある事柄を極限まで高揚させ続ければ、その極限に達したとき、その本質において変容する。スピードの虜となって没入するものは、その臨界点を目指しているのだ。


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