獅子鷲(鍵)…12日の続きです。


 Past : Will 2003年09月13日(土) 


「いただきます」

うなじに唇を押し付けて囁くと、わずかに身体を震わせた。くぅ…と、悔しそうな声が洩れて、それでも少しだけ、暴れる力が弱まる。
冷蔵庫から漏れた冷気が、足元から這い登ってくる。勿論、背中がゾクゾクしているのは、寒いからじゃない。

「すごい、久しぶり」
「会うのも久しぶりだろ」
「この前会ったのって、岳が桜庭医院に来た時じゃない?」
「ん…ッ」

うん、とも、ううんともつかない声をあげて、身を捩り、隙あらば逃げ出そうとする。いつまでたっても、そうやって強情なところが、俺にとっては堪らないってことに、岳は気付いているんだろうか?

「冷蔵庫…閉めろ…って」
「あっ」
「風呂、も。溢れる…ッ」

しかし、俺が、電気代を節約せずにはいられないタチだということをよく知っている岳は、それを利用してそのまま風呂場に逃げ込んでいった。
チッと舌打ちをして、冷蔵庫の扉を閉めると。さっきまで気付かなかった鍵が目に入った。マグネットのフックにひっかけた長い紐の先で揺れている。…あれ?


「岳!俺ん家の鍵は飾りじゃないよ?」

風呂のドアをこつんと叩き、言ってみると、すっかり冷静な顔に戻った岳が顔を出し、

「うるせえな。普段使わねぇんだから、持ち歩く必要はないんだっつーの」
「何でだよ。いつ必要になるか解らないじゃん。俺だったら持ち歩くけどなー」
「ふん。だからお前に、合鍵やらねぇんだよッ」

ドドドドドッと風呂にお湯が溜まる音が聞こえて、もわもわと湯気も漂ってきた。

「解った。合鍵はいらないから、スペアキー頂戴」
「意味、一緒だろうが」
「っていうか、何でそんなにヤなの?いいじゃん。知らない仲でもあるまいし」

こっそり写真なんて飾っちゃってるくらいだし。と、までは言わないけどね。
でも、あれで俄然自信が湧いたのも事実だ。あまり多くを語らない岳なだけに、やっぱり、たまには不安になるし。

黙って顔を見ていたら、目を伏せたまま、

「…鍵は交換が効くだろ」

と、呟いた。

そりゃ、スペアキーって言う位だからなぁ。そう思いながら次の言葉を待つ。すると、ふと、視線を上げた岳は、俺の目をじっと見据えた。

「俺は、簡単に取り替えが効く物なんか欲しくない」
「……」
「何、固まってんだよッ」

黒くて深い、切れ長の瞳に、サッと照れの色が走っていく。しかし、魅入る前に、ふいっと逸らされてしまった。

「ねぇ、知ってる?」
「何を」

半開きの風呂の扉を挟んで、ふてた声が、低く答える。
明後日の方向を向いたままの岳の目の前に、俺は、冷蔵庫に吊るされてた銀色の合鍵をぶら下げて言ってやった。

「愛の鍵と書いて、『あいかぎ』と読みます」

一瞬、呆然と俺を見た岳の目のフチが、仄かに紅く染まって、

「…あ、愛とか言うな!」
「これは、俺の愛」
「…ッいらねぇッ」
「…だから…岳の愛も頂戴?」
「うわ…、キモッ」

本気で嫌がっているようなので、何だか楽しくなってきて、俺はそのまま風呂場に踏み込んでいった。

愛とか恋とか好きとか嫌いとか、そういう言葉で一括りにするには、ちょっとばかり散漫な気持ち。俺達の間にあるのは、本当は、そんなものなのかもしれないが。

でも、他の誰とも取換えが効かないことだけは、確かなんだから。
鍵のひとつくらいくれてもバチは当たんないと思うんだけど。

まぁ、こんな調子だと、今回も無理かもな…。



おわり
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あ つ い 。

あついー!

獅子鷲もあついが今日もあつかったですねー。
ガンダムSEED、男女カプ纏まりまくってましたが、イザークはどうなるの。今回の放送で、ワタクシ初めて奴を本気で可愛いと思いました。こんなに愛しいおかっぱを見るのは久しぶりです。次回予告では死兆星が見えましたが。
いやーそれにしてもメカかっこいいなぁ!出撃シーンまたあったし!
素敵だー素敵だー。何回見ても飽きないなぁ。
「キラ・ヤマト!フリーダム、行きます!」
「アスラン・ザラ!ジャスティス、出る!」
「ディアッカ・エルスマン、バスター、発進する!」


…DVD借りてこようかな。
しっかしアズラエル君には笑ったね!先週は『世界をコントロールしているのは軍人じゃない』とか言っといて、今週は『あんな兵器作らせるまで黙ってみてたおまえら軍人が悪い』だものね。どっかの国家や政治家みたいですね。

ルミネが10%オ フー!期間に突入したので、PJに下着を買いに行って来ました。普段OFFにならない店なんで、ものごっそい混んでました。土曜日夕方の横浜は鬼門だ…。おかげで何時寝たのかワカリマセン。起きたら14日の朝五時でした。


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