自由の鐘

次の日も頑張っていこうと思ったラントのライブ帰り。
やっぱり何か大きな力を音楽は持っているなと。
今年に入ってから何度このことを思っただろうか。
聴く人の精神状態にもよるんだろうけど、
良い曲には良いメロディーと良い歌詞、良い演奏にもまして
人を惹きつける大きな力が内包されているのではないだろうか。
それは意図していなくても人に力を与えることができる。
昔、人を励ます曲を歌うのを拒んだ女性アーティストがいた。
彼女はそれまで人を発奮させるような歌を歌い続けていたのだが、
それまでのイメージを脱却したかったのか突如として
人を励ますことを辞めてしまった。ポジティブな歌詞で
多くのファンの心を掴んでいたのに、だ。
そしてそれまでの世界観とは正反対のドロドロとした内容へと
移っていくのだが、結果はあまり芳しくなかった。
結局彼女は素晴らしい声を持ちながらもそれ生かすことなく
今は休業して子育てにいそしんでいるとのことだ。
我々リスナーはアーティストの決定を甘んじて受け入れるしかない。
唯一の抗議運動は楽曲を買わない、聴かないということだけだ。
しかしその抗議運動はアーティストの首を絞めることになってしまう。
何とも難しい関係だが、願わくば良好な関係が続くことを願いたい。
2005年04月09日(土)

Dag Soliloquize / tsuyo