| ああ、 |
行かなきゃ行かなきゃと思っていた「大レンブラント展」 やっと行ってきました。 いや、これが人でいっぱいで、七条の駅を降りた時から え〜、これはもしかしてと思っていたら案の定 「100分待ち」でした。三十三間堂で大根炊きをやっていたので 「これはきっと三十三間堂に行く人かもしれない」 という淡い期待は無残に打ち砕かれたのでした。 で、本題。入ってからなんですが、いや、これはもう 人ばっかりで人ごみが嫌いな自分としては我慢しながらで 結構辛いものがありました。 え?絵はどうなんだって? これがまた長〜い美術論になりますゆえ省略したいかと。 聞きたい?長〜い美術論? とりあえず掻い摘んで言うと一般論として 「光の画家」もしくは「陰影の魔術師」と言う異名は 伊達ではないですな。静物に対しての光の反射の描写は かなり見事なものです。実際にこれらの絵は写真で見るよりも 自分の目で見るとどのように描いたのかという過程を 見て取れたりといういろんな楽しみ方があります。 あとその画家の人生に照らし合わせて この絵はどのような心境で描いたのかなんてことに 思いを馳せてみたり、別の角度から見てみると また別の表情が見て取れたりします。 レンブラントに関しては晩年の落ち目になった時の絵は 線が崩れ、あまり好みでは無いのですが、 アムステルダムで名を売っていた時の絵が好みです。 あと数少ない風景画も味わい深いものがあります。 さて、このレンブラント展かの有名な「夜警」が来ていない とお嘆きの方もいますが、あの絵はですね アムステルダム国立美術館の貴重な観光資源ですので そうそう来日しないと思います。大きい絵ですので 輸送費も馬鹿にならないんですわ。 以前ドラクロワの「自由の女神」(数年前にDragon Ashが この絵をパロディーにしたジャケットにしていましたね) が来日した時も大変な騒ぎでしたから。 それにある意味「夜警」はレンブラントの人生を 転落に陥れた絵でもあるわけですから、 そのような人生を変えた絵は直接現地に行って 自分の目で見ることが彼に対しての尊敬と鎮魂の念を示す 行為ではないでしょうか。それだけの価値がある絵です。 美術館巡りというのは単に作品を見るだけではなく 偉大な芸術家に対して尊敬を込めるという意味もあると 僕は思います。
|
|
2003年01月12日(日)
|
|