このあいだ「春はあけぼの」の事を持ち出したのだけど、 この枕草子の序段には苦い思い出がある。 「春はあけぼの」と言えば学生時代暗記させられた人も少なくないと思うのだけど、 私が教わった古典の先生は「暗記」にあまり意味を見出していない先生で、 暗記よりも色んなエピソードやら雑学を持ち出して細かく解釈をしていくようなタイプの先生だった。 なので「春はあけぼの」が大筋でどんな内容を詠ったモノなのかは今になっても何となく覚えている。 その意味ではその先生の「反暗記精神」ってのは成功したと言えるのかもしれないのだけど。
がっ! テストだ! テストではあまりにもわかり易い問題というのは意味が無い。 従って特に古典とか国語のような科目は重箱の隅を突っつくような問題が出されるのだ。
私は中学までは割と勉強するのが好きだったのだけど、高校に入ってからメッキリ勉強をしないヤツになっていた。 (他に楽しい事が多すぎた!) もちろんテスト勉強もやらない。 従って「枕草子」がテスト範囲だとしても「春はあけぼの」を暗記したりもしない。 で、こんな問題が出た。
【次の( )を埋めなさい。】 『春はあけぼのやうやう白くなりゆく・・・・ 夏は( )月の頃はきらなり闇もなお・・・』
私は悩んだ。 夏は7月から8月だ! どっちだろう。 いやっ!昔は「かぞえ」で月を言うから、夏は6月か7月だ! きっと唄に詠むくらいだから夏になりたての事を詠んでいるに違いない! ズバリ( )の中の答えは『6』でしょう!! と自信満々に解答欄に『6』を書込んだ私。
結果はモチロンおおはずれっ!ブッブ〜ッ!! 正解は皆さんご存知のとおり「夏は(夜)」だ。 そして後日、テストが返される。 答えあわせと解説の時間だ。 ここで例の問題に差し掛かったとき、先生が言い放った。 「なんとまぁ、情けない事に“夏は満月”だの“夏は7月”だのと書いてるバカモノが居た!」と。 ギクリ。私もじゃん。 しかし! この高校2年のとき、私はクラスに好きな男の子が居た。 しかも片思い中だ。 ただじゃなくてもバカだと思われてそうだったし、ここでまたバカがバレると情けない。 よし、素知らぬ顔をするのだ! とばかりにその先生の言葉に一緒になって笑った。 と、次の瞬間。 「えのもとっ!(旧姓)なに笑ってんだ!おまえは6月って書いただろうっ!」 ゲゲ〜ッ!先生〜(T^T) チラリと片思い中の男子方向を横目で見ると。 笑ってるよ〜〜!!
チクショォ。
その1年後「片思いの子」と付き合う事となる。 モチロン彼は私をバカだと思っていた。 「春はあけぼの事件」以外にも類似事件が多すぎたのだ!
そしてあれから13年。 その時の「片思いだった男子」。
テルクン。
相変わらず私はバカだと思われている。
だってスタートがそんなんなんだもん…。 先生。 まだ尾ぉひいちゃってるよ…。
「夏は6月」…。
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