speak like a...child

 

 

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Sweetest Thing - 2002年10月12日(土)

久々に気になる女性が現れてようやく名前を聞けたと思ったら、
付き合っている人がいるということも同時に判明して意気消沈。

仕方ない、深みにはまる前で良かったと慰めてはみるものの、
よく考えたらもう深みにはまってんじゃないかって気がしないでもない。

む・・・。

冷静に分析してみると彼女の第一印象は昔憧れたあの御方に少し似ている。
そう言えば、以前付き合っていた女性にもそういう点が見受けられたのだった。
普段は好みのタイプはないなんて答えながらも、ここにはっきりと現れている。
ただ答えようがないだけなのだ。既に人として存在してしまっているのだから。

結局僕は過去の幻影に囚われているだけなのかもしれないと考えると、
なんとも自分が恐ろしく、悲しく、虚しく、また浅ましく感じられてならない。
人には絶対的評価云々と説いておきながら自らがこの体たらく。
まったくもって自分に甘い生き物なんだと思う。


『あなたは一目惚れというのを信じますか?』

信じるという表現は適切でない気がするけれど、敢えてこう尋ねよう。

以前の僕は否定派だった。だいたい高校生か19歳くらいまでの自分。
現在、頭では肯定するつもりはないが、一方では既存の概念を根底から覆すだけの
前科を記憶しているので、経験則に拠れば肯定せざるを得ないといったところか。

ここ数回の恋は電撃が全身を駆け巡るような感覚に襲われて、
スイッチが入る仕組みになっている気がする。
会った回数や一緒に過ごした時間には左右されるわけではないので
果たしてそれを“一目惚れ”と称するかは疑問である。

見えている部分に惚れ、見えない部分を勝手に補って盲信してしまうような恋ではない。
たった数回会って話すだけでも、相手の一端に触れて興味を抱き、
さらにその先にあるものを望む、いつからかそんな出会いを経験するようになった。

相手の心の底に流れる大河の水を汲み上げ、その美しさと透明度に惚れ、
如何なる労力を支払ってでも、はるか彼方の上流まで辿り着きたい、
そこに輝ける物を見つけて、直に触れてみたい、例えるならそういうことであろうか。

特定の相手だけにしか発現しない現象であるが、
それにしても昔に比べて幾分感受性が研ぎ澄まされたのだと思う。
これについては友人たちに感謝しよう。
全ての出会いを糧として僕は生きている。


今日の本題はどこにあるのかよく分からない。
分からないついでに言っておくと自分についてもよく分からない。
感情をそう簡単に出したり引っ込めたりできるものなのか。
複数の人間を同時に愛することができる生き物なのか。

全てはこの季節のせいだと言っておけば当面は問題ないだろう。



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