ふうこの日記
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2005年09月04日(日) 鬼が来た!

え〜〜、続いてますよ(笑)
シネマ坊主の10点満点の映画を見よう!
第四弾・・・もうヘトヘトです。

2000年カンヌ国際映画祭グランプリ映画。
「鬼が来た!」
中国映画。撮り方は雑です。わざとじゃないでしょ…あの雑さ。
すばらしく良く撮れてるところもあるんですが、差が激しい。激しすぎ。
お金をかけて作れなかったの?特に風景!…学芸会なみの景色。

内容は日本の占領下の中国の話。コミカルなところもたくさんアリ。
なんていうかなぁ…、くすっって笑いが出るわけじゃないけど…
口角が上がるぐらいの笑い。
前半はそんな喜劇的なところも楽しめてよかったんですが、
最後の30分は一転して切なく苦しく…。
決して後味がいい映画ではないです。

中国映画で第二次世界大戦もので、
占領下の中国の小さな小さな村の中のできごとを映画にしたものだけど…
この監督は精神的にバランスが取れた人だと思います。
客観的に見ている。すごく中立的に。

「人を殺すことはしたくない」
でも、戦争なわけですから殺さなければ自分の首を絞めることもあるわけだけど、
自分の手で殺すのは嫌だ…。
誰かが殺してくれたらいいな…。

この「誰かが殺してくれないかな…」はこの映画の底に流れている。

人を憎むと言うところまでテンションが上がらないと人は殺せない。
立場とか建前とかでは殺せないっしょ。

内容も含めて重たい重たい映画です。
でも目をそむけず、日本人なら見ておいたほうがいいと思う映画です。
最初に実際にあった事件を元にして作ったものだ!というテロップも
ついてましたし。

感情的に作った映画ではないから余計に心にしみこむのかも知れません。
「ライフ」「ダンサー」に続いてこの映画も最後は悲劇的ですが、
(ライフは銃殺、ダンサーは絞死刑、鬼が来た!は首切り)
自分だったら一番納得がいかないのが「鬼が来た!」の殺され方だよ。
恨むね…。ほんと。

この映画、日本での評価は低いんだろうなぁ〜〜って予想しますけど(知らないけど)
ワタシは深く考えさせられるいい映画だと思いました。
中国人も少し好きになりそう。

それにしても戦争はあかんね…絶対に。





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