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2002年07月17日(水) 怒。  +++犬も食わない その1+++

やすくんのお休みの日。


連日忙しくしてたから、ゆっくり休んで欲しいなぁ


なんて思った。

起こさないように、そーっと部屋を抜け出して

静かに洗濯、掃除をして

隣の部屋で本を読んだりテレビを見ながら一人過ごす。


午前中にやすくんは歯医者の予約を入れてたので

時間を見て起こした。

「遠くの友人のために買ってきた新婚旅行のおみやげに

 2人のメッセージを添えたいから、今日書いてね」

新聞を読んでたやすくんの背中に、そう声をかけると

「わかった」と言う返事が返ってきた。

遅い朝食をとって一人外出するやすくん。



昼御飯を作っていると、やすくん帰宅。

高校野球をみながらくつろぐやすくん。

テレビを見ながら昼食をとって

食事後はゴロンと横になってうとうとしながらくつろぐやすくん。

しまいには、スースー寝息を立てて眠ってる。


「今日は、昨日会社から結婚祝いでもらったガス台を取り付けよう。

 古い方は倉庫に片づけておけばいいって言うし」


新しいモノを組み立てたり、取り付けたりするのが好きなやすくん。

 起きたら一緒にかたづけたりしようかな

なんて思っていたのに、いっこうに起きる様子はない。




日はだんだん傾いてきて、でも私は相変わらず一人で過ごしてて

やすくんは寝ていて

古いガス台はいつものところにあって

新しいガス台もまだ梱包されたままで







なんか、結局いつも通りの生活じゃん






なんて無性に寂しくなってしまった。



ひとりぼっちの毎日と同じ。そこにやすくんが横たわってるだけ。

一緒にいるけど、相変わらずやすくんは眠ってるだけ。


だんだんブルーな気分が大きくなってきて

悲しいことしか考えられなくなったとき

やすくんは目を覚ました。

でも

テレビをつけて、ぼんやり見てる。

ただそれだけ。

「ねえ、カード書いた?」と声をかけると

「まだ。後で書く」と言う返事。









今日一日、やすくんが私の方を見て話をしてくれたの

何秒あったかな。

食事を一緒にとってるときもテレビに釘付け

横になってるときもずっと。

後は寝てるだけ。

ゆっくり休んで欲しいな、って思っていた。

その思いはその時も私の中にはあったけど

それ以上に心にぐっと来ることがあって

いてもたってもいられなくなって


「ちょっと外出してくる。家にいるでしょ?」

と声をかけると、テレビを見たまま

「わからない」って言う返事が返ってきた。





一人で車に乗る。

外出する、って言っても

土地勘があるわけじゃなし、友人を訪ねることもできない私が

行ける場所ってほとんどない。

でも、どこかへ行きたかった。

アテもなく、標識を見ながらうろうろすると

交差点の案内板が、右折すると湖があることを示していた。


  一人で行ってみよう 


湖まで約30km。グネグネの山道を一人で登っていく。

そこから1時間。湖にはたどり着いたけど、時間が時間だったこともあり

車を止めることなく、通り過ぎてしまった。

地図を見ると、引き返さなくても家に帰れるコトが分かって

ひたすら前進する。


家に着いたのは、出てから3時間以上たってからだった。

外から部屋を見ると、私が出てきたときと何ら変化はない。

やすくんの車もそのまま。


部屋にはいると、

私が出ていったときと全く同じ位置にやすくんはいて

相変わらずぼんやりテレビを見てる。


私が帰ってきたのに気づいてないみたいに

目線をこっちに向けることもなく、テレビを見てる。


「ご飯食べる?」

そう聞くと、「ああ」と言うだけ。テレビを見ながら言うだけ。




今一緒にいても、お互いイヤな気分になるだけだ



そんな気持ちが沸いてきて

ご飯を食べたら、一人でお風呂に入って

布団を引いて、一人で眠った。







1人でいるときの淋しさより

2人でいるのに、孤独を感じてるときの方が

淋しさが深いんだなあって

初めて知った夜。


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