よるの読書日記
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『20代に読みたい名作』<林真理子/文芸春秋> 友達のオススメ本第3弾。今気づきましたが文庫化にあたっては タイトルが『林真理子の名作読本』と変わっただけでなく、 第2章が付け加えられているそうです。 でも図書館で借りて読もうとするとこれしかなかったんだ。(買えよ。) 私は富山市と金沢市しか住んだことがないのでわかりませんが、 富山市立図書館のハードカバー偏重システム(勝手に命名)は 時々不便。 まー確かに文庫やノベルスはたくさんの読者に貸すには傷みやすい かもね。でも、金沢泉野図書館は新しいせいもあるにしろ、 文庫コーナーがすっごい充実してたしティーン向けのライトノベルにも 理解があってかなり冊数があったし(ただし人気シリーズは常時貸し出し中)、 書庫も半地下になってて開架されてて、雑誌のバックナンバーも自由に探せて 借りられて、良かったなー。
えー、この本、五十四作品を取り上げているのですが、私が読んだと はっきり断言できるのは、何とたった十五作品。三分の一以下ですよ。 がーん。 自分に言い訳するならば『氷点』も『太陽の季節』も『放浪記』も、 あまりに有名すぎて何度も映像化されたり舞台化されたり、 どこかであらすじを目にしてもう読んだ気になっちゃってたり、 『限りなく透明に近いブルー』とか大分前の直木賞・芥川賞受賞作とか、 リアルタイムで読むのは簡単だけど後の世代は返ってあんまり読まないでしょ という気持ちや、『キッチン』書かれた時もう林さん20代じゃない じゃないですかなーんて逆ギレな気分もあるのですが。 でもまあ、自他ともに認める書痴のあたくしに、知らない名作が いっぱいあるというのはやっぱりちょっと面白くないので しばらくこの本をガイドに名作行脚してみようかなー。 意地悪をいうとこれ一冊読めばかなりの本を読んだ気にはなりますがね。 『火車』について「ミステリーなので結末について触れるのは控えるが」 なんて文言がありますが、純文学なら触れていいなんて誰が決めた。
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