よるの読書日記
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2006年03月21日(火) 平安の言霊

『QED 百人一首の呪』<高田崇史/講談社ノベルス>
友達のオススメ本第2弾。タイトルだけ覚えておいて図書館で検索。
文学と歴史に詳しい薬剤師が百人一首にまつわる謎を解明する
ついでに殺人事件を解決。
この後龍馬暗殺の謎にも迫るらしいです。
殺人事件がわりとあっさりしていて、正直そんな小難しいこと
こねくり回さないでも、
被害者の最期の言葉に注目→検死で薬物検査→向精神薬検出
→ということは……。
てな科学的アプローチで何とかなりそうな気も……するかな?
ま、私のミステリ原体験は良くも悪くも金田一耕助なんで、
多少陰惨で残虐で非道でないとつまらないというろくでもない
感性が磨かれてしまっているのですが。

上述の理由もあり、あと被害者一族の生前の行動が、ねぇ。
いくら金持ちのワンマン社長って言っても、今の時代家父長的強権が
どこまで通用するのかってのが疑問。
息子だって親父が気に食わなきゃ大阪でも福岡でもニューヨークでも
地球の裏でも好きなとこ行けばいいだし。
素材が素材だし、もっと設定を前の時代にしちゃえば
良かったんじゃない?というのが素人意見ですが、しかしそうなると
このページ数では実現しなくなっちゃうだろうなぁ。

あと、『妖怪ハンター』(これは延期さんのオススメ。この話はまたいずれ)
読んだ後だと、主人公が自分の知の欲求を満足するだけに謎を
解決するのがなんとももったいない。
これで論文書いたりするわけじゃないですからね。
色々難癖つけつつ、結構面白かったので続きも読みます。
取り合えず龍馬暗殺までは頑張る。


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