よるの読書日記
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2003年07月21日(月) 土曜ワイド劇場的

『北陸悲恋伝説の地を行く』<子母澤類/北國新聞社>
白い肌、黒い髪、待ち焦がれていた恋しい男の愛撫、
絡みついてくる浅黒く逞しい体に熱くなる血潮、
「ああ……。」
−−大体全篇こういう感じだと思っていただいて結構です。
著者もあとがきでぼやいてましたが、悲恋伝説といっても
そうそうそのヒロイン、ヒーロー達の実像というのは
伝わってないようです。田舎の口伝だから
しょうがないでしょう。なかなか難しい仕事だったんじゃないかなー
とちょっと同情。伝説の地って行ったところで記念碑だのが
あるわけでもないだろうし、思いを馳せる位しかしようがないとこの
ほうが多いだろうし。企画がちょっと名前負け。

しかし「北陸」とつけておいて石川県の話が主流なのがやや残念かな?
知ってる場所が幕末・明治初期心中の名所だった、というのは
大変に興味深かったです。自殺はよく聞くけど心中ってのは
ちょっと変わってるよね。


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