よるの読書日記
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『T.R.Y.』<井上尚登/角川文庫> 映画とはまた一味違っていて面白かったです。 特に喜春姐さんがすっごくいいです。 若い頃は黒木瞳だったかも……な(笑)、 チャキチャキで威勢がいい芸者屋のおかみ。 気風が良くて度胸も満点な彼女こそ、この物語に 出てくるすべての男達のゴッド・マザーなのです。 こういうかっこいい姐さんになりたいですねぇ〜。
ただ、結構台詞にも地の文にも情報がいっぱい詰まってる分、 私にしては読むの時間かかったほうだと思います。 ポンポンとスピーディに読みたいストーリー展開なんだけど、 咀嚼に時間がかかっていらいらすると言うか。 たぶん映画の印象が強いので、そのペースにあわせて 読んだのが敗因では…って誰に負けたわけでもないですが。 登場人物も事件の展開も映画以上に複雑ですから 仕方ないですわね。もしも映画で「子供だまし」と 思ったひねくれたお人には原作を読むことをオススメします。 あ、そうそう一つだけ注意。諸葛亮孔明って田中芳樹あたりが 一番嫌がる人名の書き方でしゅ。中国を舞台に書いてるんだから 気をつけましょう。
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