よるの読書日記
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2003年04月01日(火) 因果応報 自業自得

『ヒトラー検死報告』<同朋舎出版/ヒュー・トマス>
ネオナチな人に是非読んで欲しい一冊。
著者は世界的に高名な外科医だそうで、当時の検死資料や
死の直前の映像などから、明快な結論に達しています。
曰く、ヒトラーは自殺ではない。
晩年の彼がパーキンソン病だった、というのは一部に知られた
話ですが、どうも映像や関係者の証言によると相当進行していた
らしいのです。悪いけれどそんな人が、銃の引き金引いたり、
毒物のカプセル噛み砕くといった力のいる動作はまず無理。
死の直後の状況も関係者間でかなり食い違ってるんだって。
つまり、あのちょび髭の総統さんは、自らが取り立ててやった
側近さん達によって厄介払いされちゃったと言うわけだ。

更に付け加えると、どうも一緒の死体はそれらしい偽装工作は
してあるもののエヴァ・ブラウンではないらしい。
女にも裏切られてしまったのね。最後の日々を過ごした地下室
というのも、換気の設備が不十分で随分と素敵な環境だったようです。
幹部の子供達まで悲しい最期となったのはちょっと可哀想ですね。
ただこの本、ナチスドイツやヨーロッパ戦に詳しくない私には
逃亡した幹部の逃走経路の話だとか読んでもわからないところも
多かったです。そこがちょっと、欧米の読者に向けて書かれた
本と言う感じで難しかった。


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