よるの読書日記
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『バロン 猫の男爵』<柊あおい/徳間書店> ふふふパートさん(4児の母)に貸してもらっちゃったぜ。 何してるんだ店長。 えぇー。正直読んだあと、映画館まで観に 行きたいとは思わなかったかな……。 そう言えば『耳をすませば』<集英社>も少女漫画としては あまり評価の高い作品ではなかったと思う。 設定を生かしきれてないというか、本人も消化不良とか どこかで語ってた気がする。 まーそれを言ったら『星の瞳のシルエット』<集英社> なんざ今読んだらヒロインの極悪ぶりに眩暈がいたしますが (友達のためにわざわざ両思いだってのに身を引く女。 馬鹿にしてるとしか言いようがない) 本来少女漫画家としての彼女を語る上では代表作だと思うし、 少女漫画史を語るとしても不可欠だと思うのだけれど (だって200万乙女の恋のバイブルだぜ) 宮崎駿という才能が目をつけ原作以上の作品にしちゃったからには もう柊あおい=耳をすませば、猫の恩返し なのである。
ああ。何だかそれってお話作り屋さんとしては哀しくないか? 前のはもう連載も終わっていたし、まだ名誉だと思ったけど。 今回のって映画化を前提とした書下ろしだとか。 それってなんだかなぁ。 大体ファンタジーってのは映像化が不可能とか言われていたのが 最新のSFXを駆使したり何だりででまぁそこそこのを 作って、でもやっぱり原作の方が、と通ぶった人(私とか)に 言われるのが筋なのである。最初から映画が原作を超えることを 前提のような今回の原作、昔「柊あおいの連載が載っているりぼん」を 楽しみにしていた子供だった私には、ちょいと切なかったぞ。
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