よるの読書日記
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2001年11月26日(月) 宣伝

超能力物から時代物、幅の広い推理小説でお馴染みの
ミヤベさんですが、長編作家だと思ってただけに
『われらが隣人の犯罪』<宮部みゆき/文芸春秋社>には
やられたかも。ホントうまいわこの人。
2作目の『この子誰の子』は、阿刀田高の
『過去を運ぶ足』<文春文庫>を思い出させました。
あっちは怖い系だったけどね。

この本だけでなく子供が活躍するのが多い傾向は、いつも
仁木悦子を彷彿とさせます。
彼女、第1回江戸川乱歩賞作家なのに亡くなってから
書店であまり作品を見かけなくなってしまった(泣)。どうして?

二人に共通するのは大人から見た無邪気で正義感に溢れた
「少年探偵団」ではなく、本当は大人以上に真実を見抜く力を
持っているし、自分をガキだとちゃんと知っていて、
時には大人が子供に知られたくないことを知らない振りが
できる賢い子を書くのが上手だと言うこと。
宮部ファンなら仁木悦子も面白いと思ってくれるんじゃないかな〜。
あと、骨太なトリックが売りなので刑事が時刻表調べたり
探偵が犯人の美女と恋に落ちるパターンの推理物はちょっと、
という本格ミステリー好きの通なアナタにもオススメです。

―――宮部みゆきの話なのでした。
最近知ったのですが大沢オフィスの公式サイトは面白いです、
特に3人の作家への質問ページが。
新刊の著者略歴に乗るまで公式サイトに気づかなかったと
言うのがいかにもよるらしい片手落ち。
京極氏はともかく大沢在昌氏はまだ読んだことないな。
新宿鮫か…。


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