目口覚書
■目口覚書■
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2002年02月20日(水) ひそかな楽しみ

今通ってる病院の先生は、小さいじーさんだ。
この先生、体が小さいのに声がでかいのは
おそらく耳が遠いのかもしれない。

通常、看護婦さんが「次の方どうぞ」とかいって
待合室の患者をよぶことが多いとおもうのだが
その先生、自ら大声で呼んでくれる。
しかも、ドラえもんと同じ声。

「めーぐっちさぁん」


また今日もあの呼び方だ。
それだけで私は心で大喜び。
だって 面白いんだもん。


以前まで通っていた医院では症状をちらと診て
薬をくれるだけだったが
そのドラえもん先生は 丁寧に薬を塗ってガーゼを巻き巻きし
テープをぴーっと伸ばして 伸ばしすぎてテープにからまりながら
「ちょっと ここ持ってよ」

看護婦がするべきような手伝いを患者自らやらされたりする。

それもまた面白い。

そして、治療費は目の前で先生が電卓をたたき、その場で請求する。
ドラ医師の机(ふっるーい木製)の引き出しには
お菓子の缶のようなところにお金が入ってて 医師自らおつりの360円を
手渡してくれる。
点数計算もおそらく自分でしてるんだろう。
看護婦さんはいったい何をすればいいんだ。

なんか駄菓子やのようだ。
いつかおつりを「はい。360万円」と渡してくれるのではないかと
わくわくしている。

「おだいじに」
この言葉は短い逢瀬の終焉告げる。
診療室を「ありがとうございました」といって去ろうとすると
また ドラえもんのような声で

「どうもね〜」と送ってくれる。

この「どうもね〜」が またツボ。
とても明るく楽しそうに。
これが聞きたくて 結構まじめに通院している。

こういう一連の話は すべてダンナさんに報告しているので
今夫婦の間では ドラ医師風しゃべり方がプチブームだ。
「じゃ仕事いってくるよ」
「はーい。どうもね〜」

「はい、おかわり」
「ありがと。どうもね〜」

実物のほうが面白いので今度病院についてこいと言い渡してある。
何にしろ楽しみをみつけて治療を済ませ このかゆかゆとはおさらばしたい。



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