雑記

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2005年05月08日(日) 最近の祖母の様子

今日も天気がいい。風が気持ち良い。散歩がてら以前住んでいた所までタバコを買いに出かける。緑が多い、と言えば聞こえはいいが、よく見れば足元の緑は雑草も多く、新興住宅地として開発され始めた頃と比べればこういったところに街が古くなりつつある事がわかる。既に、というかいた頃からイマイチ地元という感覚がなかったもんで特に思う事はないんだが。キレイに植えられてる植木だろうと雑草だろうと、緑が多いのはいい。
本当に良い天気だ。気持ち良い。

昼過ぎに両親と車で近くにできた施設に出かける。施設つうのは便利な言葉だがどの分野においてもちゃんとした区別がわからんからしゃあない。この春から祖母がいる所で、まあそういう施設。
僕や父が生まれた家と祖父が亡くなってからは新たに建てた家で一緒に住んでいた祖母だが、自分で身の周りのことをしなくてもよくなったせいか、たまに話を聞けば父や母からは文句しか出てこないような感じだったらしい。身体はともかく元々頭のいい人だとずっと思っていたので、モウロクしたわけでもなかろうに、僕と一緒で面倒臭いだけなんだろうなあくらいにしか思ってなかったんだが。
眺めのいい部屋は熾烈な抽選で得たものらしい。そこでの生活を聞いてみれば、足腰こそ弱くなったとはいえ(でも自分で歩けるが)、介護の人を特に煩わせる事も無く、一緒に入ってる人たちともよく話をしたり、一見全く問題ないような、というか施設の性格上帰されてもおかしくない程度の生活ぶりらしい。少しぼんやりしてる印象はあるし、トイレに立つまでに途中で、なんてこともあるがまあその辺は僕も(略)。
震災で自分の建てた家を失ってから決定的に気力を失った祖父とは違う様子なのが安心だ。帰り際通路でふと見かけた別のばあちゃんを、以前一緒に住み始めたときの介護バスでいつも乗り合わせてた人で、生まれはどこでどんな人で、、、なんてかなり詳細に覚えていたのが印象的だった。まだまだ大丈夫なんだろう、きっと。

夕方頃家出る。

親戚のおじさんのガンは思っていたよりも進行していた、というかもう今週来週の話だったらしい。日曜と言う事もあり、今日は僕を合わせて20人以上の人が来ていたらしい。自宅に戻ってきている事が決していい状態ではないということくらいはわかっていたつもりだったが、2ヶ月前はハッキリ会話もできていたが、今は高熱で意識もハッキリしない状態で、多くの人が来ても反応があるかないかといった状態だった。

食事の場では僕に酒まで勧める程、いつもどおりな、気丈に振舞う家族と少し話をして寝る。


次郎吉 |MAILHomePage