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■ つづけること。
その人は、とっても小さなアパートに住んでいる。もう何年も。 時期が来たら当たり前のように更新して。 たまにエントランスに現れる猫ともいつのまにか仲良くなっていた。
その人に不釣り合いのちいさなへや。
思い出すといちばん優しくて切ない。
当たり前にいること、変わらずにいること、まっすぐを通すこと。
そういうのをきちんとしてる人がいるってことに私は安堵した。
セックスもいつも同じように始まり同じように終わった。 気持ち良かったね。 って、 私たちは暗やみの中で言いあって、タバコに火をつける。 そしておでこをくっつけながら眠る。
あったかい。 その人のまわりではみんながあったかくて、
正直でまっすぐでないことは、罪のように感じる。
当たり前で変わらないってことは心地いい。
今もその人が、その小さな部屋で、 テーブルなんてもちろんなくて、背中を丸めるようにしながら、 コンビニのお弁当を食べている姿が目に浮かんでくる。
何度、その変わらない部屋の番号と携帯の番号を押そうとして、 そして思いとどまったことか。 たくさんの話したいことと、アリガトウとゴメンナサイを伝えたくて。
当たり前をつづけていくこと、 つづけることに疑問をもたないこと、
そんなにわたしは自分のことに 自信や責任をもてない。
ほんとに強いね、あなたは。
2004年03月22日(月)
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