体位
 しお



 浴衣

二人で初めての旅行はお別れのすぐあとだった。
弱かったわたしたち。

電車に乗っても、お散歩しても、バスを待っても、
星を見ても、もう戻れないのに。

畳の上で、セックスをした。

襟を合わせた隙間から鎖骨をなぞる手。
裾の方に手をやれば太腿に触れる。
一枚の薄い布から背骨の形を感じる。
鼓動を聞く。

襟を少しずらすと私の肩が現われる。
そこに唇を合わせる彼。

もう充分だった。

お互いのセックスに酔った私たちの、当然の別れ方。

一緒の布団で寝ることはしなかった。

2002年03月13日(水)
過去 現在 目次 お手紙


↑投票ボタンです。気に入っていただけたら・・・。

お話し・感想聞かせてください(お返事かきます)→コチラヘ
ヒトコト。



My追加







Copyright© 2005.shio




エンピツ