日記でもなく、手紙でもなく
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2002年04月13日(土) 赤坂界隈

 赤坂見附の改札からベルビー赤坂側へ出ると、外堀通りと一ツ木通りの間のエリアは、ニューオータニ、プリンス、東急ホテル、あるいはキャピトル東急といった、各ホテル宿泊者向け飲食店街のような趣があるのは、今も昔もさほど変わらない。
 TBSも、ここからなかなか動かない。確かに、見附というのは、新宿からも丸の内からも、あるいは銀座・渋谷などからも、結構近い位置にある。

 この前も土曜日にここまできたような記憶があるが、あまりゆっくりこのあたりを歩いたことがなかったので、外堀通りから一本(一ツ木通り側へ)入った道を、店が途切れるようなところまで歩いてみることにした。
 昔から、麻布十番と赤坂というのは、焼肉屋が多いことで知られている。銀座には焼肉屋は極めて少ない。確かに、赤坂のこの通り、焼肉屋はそこそこ見かけるが、同時に(焼)鳥と中華の店なども、同じくらいありそうな感じもする。

 店の前に、土日はサービスデーというような表示が出ているのは、平日よりも客が少なくなるためだろうか。平日に比べれば、比較的人通りが少ない感じもするが、本日閉店の札が表示されているところはほとんどない。
 通りから見えるCafeなどには、そこそこ客が入っているのもわかるが、食事ということになると減ってしまうようにも見える。このあたりは、土曜日の銀座7丁目や8丁目界隈とも、似たようなところがある。
 
 やはり赤坂のこの界隈、基本的にはビジネスマンで支えられている街であることがよくわかる。

 しかし、である。この通り、なんとなくいかがわしい感じがしないでもない。当然歌舞伎町のいかがわしさとは少し異なる質をもっている。
 どことなく歌舞伎町より明るくやや高級感漂ういかがわしさ、とでも言おうか。
 
 山王下に近いところまで来てしまうと、そのような雰囲気は雲散霧消してしまうのだが、地下鉄の駅出口から、山王下に至るちょうど真中あたりの雰囲気は、いわく言い難いものがある。
 英語を喋る客向けに、アジア人がたかる、というような店の雰囲気がなきにしもあらず?
 例えば、謹厳実直な紳士とその奥さんがこの道を歩いているとする。この界隈に漂う空気が、この二人の雰囲気を、いっぺんに胡散臭く、怪しい二人にしてしまうのだ。すれ違う2人連れやグループが、だんだんそのように見えてきたりもする(恐らく、向こうは向こうで、こちらを怪しい奴とでも思っているに違いないが)。
 そんな感じ。

 戻ってくる時に入ろうと思って見ていた、創作中華と書かれた店の階段を下りて店内に入った。道路に面した入り口には、熱烈歓迎という文字と、新入社員サービス、という表示まであった。
 店内はまだ開店して間もない雰囲気で、かなりこぎれいな感じ。
 席に着くと、目の前で熱湯に麺を削りながら入れている。これは、まだ日本でも数少ない。
 上海風焼そばと蟹肉入りシュウマイを頼もうとしたら、店員があまり上手くない日本語で、餃子が人気ナンバーワンよ、これオススメ、という。うむむ、シュウマイも食べたいと思っていたが、それだけ言うなら餃子にしよう、シュウマイより値段も少し安い。
 では、シュウマイと餃子両方ね?、いやそんなに食べられない、焼そばと餃子だけ。やれやれ。

 出てきた餃子は、確かに素晴らしかった。焼そばも、少し味は濃い目だが美味しかった。しかし、店を出るときの勘定が、少し高い気がしたがそのまま支払って、帰り道。余分に取られているような....
 なかなかいかがわしい街、いかがわしい店。
 たぶん、それでもまた覗いてみたくなるのだろう。


riviera70fm |MAIL