日記でもなく、手紙でもなく
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2001年12月21日(金) 名人茶


 去年の末に、お歳暮に<名人茶>なるものを送ってあげた人がいた。秋にその人に会った時、ちょうどそのお茶の話が出た。名前が名前だけに、少し気になっていたところもある。名前負けしているものも、結構多い世の中だ。

 去年送ってもらったお茶、あれは確かに全然違う――、というところから話が始まり、書いてあるとおりに入れたら、普通のお茶と違って、さすが<名人茶>だった、というところに無事落ちた。

 では今年もそれを送ろうかと思って、先週去年送ったと思っていた銀座松屋地下まで行くと、そのコーナーが見つからない。あの時だけの店だったのか、それとも店が変わってしまったのか、などとも。
 ただ、もう一度くらいは、再確認しておこうという気になったのが今日。

 何のことはない、前と同じ場所に、そのお茶は置かれていた。
 記憶に刻まれていた印象では、大きく名人茶と書かれていた気がしていたが、今回パッケージを見ると、デザインが少し変わっているようで、以前より大人しくなっているようにも見える。

 もう一つは、実際に飲んで感銘したという人が、そのお茶のことを、狭山茶だと思っていたこと。そんなこともあり、先週探す時に、狭山茶と思いながら見ていて、狭山・名人茶というのを必死になって見つけようとしていた気がする。
 変な思い込みがあると、そこに置かれていても気がつかないで見過ごしてしまっていたようだ。

 お歳暮として送ってもらうため、住所を書き込んでいた時に、店頭で実際に淹れてもらった名人茶、とりあえず一口。
 甘みを感じる苦さが心地よい。温度は少し低目で淹れる感じ。

 聞いてみると、三重のほうのお茶で、持ち帰り用アルミパック包装のものもあるという。家にはそれを買って帰ることにする。煎茶で100g3000円のお茶。決して安くはない。
 おいしいお茶は確かに高いが、高いお茶が必ずおいしいとは限らない。
 このお茶なら、まずくはないので、100g3000円と思って飲めば、一層おいしいかもしれない。ただ、3000円の価値がどの程度あるかどうか、というところまでは本当のところよくわかってはいないが。


riviera70fm |MAIL