兼松孝行の日々つれづれ

2013年12月26日(木) 中部日本高校演劇大会二日目感想


今「年度」最後の有給休暇をもらって、中部日本高校演劇大会二日目を見に知立市文化会館(通称:パティオ池鯉鮒)へ。

そうそう、中部日本高校演劇大会を見たのは妹が滝高校時代に出場したのを金沢に見に行って以来だから25年ぶりくらいかなぁ。
その時は芝居の「し」の字もかじらずに見に行ったから、ただただ雰囲気に圧倒されたんだよなぁ。

とりあえず全体的な感想を。
地域によって様々なルールや形態があるのかなぁって感じた。
例えば、言葉遣い。
例えば、台詞回し。
中部6県の代表が集まっているので、地域性なのか、その高校の色なのか、いろいろと興味深い違いが見て取れた。
午前中は素直に言ってしまうと、地区大会を見に来たような錯覚に陥る瞬間が何度もあった。
だけど、午後はさすがに中部大会だよなぁって言うレベルの芝居だった。
ただ、音の使い方や明かりの使い方、そして空間の使い方は地区大会よりは数段巧いんだけれど、それでも舞台にのせるにはまだまだって言うレベルだったなぁ。
あと、午前中チームは役者の声が小さいし通らない。
ひょっとして、普段どおりの時間に起きちゃったのかなぁ。
午前本番だったら、まだ暗いうちに起きないと身体のピークを持って行けないんだよなぁ。

さて、各校の感想を簡単に書いておきます。
もしも関係者の方や、実はオイラの友達で出身高校だったっていう人もいるかもしれないけれど、素直に書くのは愛情表現ってことで許してね。
あ、あと、悪趣味な統計もとりました。
それは、地区大会の時から思ってたことがあって、高校演劇って人の命をわりと粗末にするよなぁって感じるので、統計を取ったのよ。

関有知高校「糸・半(きずな)」(岐阜県)死者1名
この芝居は前半何をどうしたいのか全く伝わってこなかったなぁ。
一人の生徒がいじめられて自殺をするところまで追い込まれて行く構造を描いているんだけれど、前半にその布石になるシーンがほとんどなくて、役者の表現も小さいから何を伝えたいのか伝わってこなかったなぁ。
ただ脚本自体は後半戦に観客の度肝を抜くことを想定して書かれているから、後半の30分だけ作り込んでおけば充分感動のある芝居になったはず。
「誰が彼女を殺したの?」という問いかけで芝居が終わるんだけれど、実はいじめられ始めの時点でその答えが見えてしまっているので、度肝を抜かれるところまでは行かなかったなぁ。
音はMr.Childrenの音楽で統一されていたけれど、場面にあってなかったことがこの芝居のイメージをより散漫にしてしまったかなぁ。
でも、今自分たちが抱えている問題意識を形にして、ちゃんと痛いところまで表現してたのは好感が持てるかな。

小松高校「Is」(石川県)死者0名!
地区大会か合同発表会で見たことのある内容だった。
一人の頭の中の葛藤を多数の役者を使って表現する手法をとった芝居で、それは面白かったなぁ。
だけど、残念ながら役者のスキルがイマイチで、どうにも伝わってこないんだよなぁ。
特に声が小さいのが気になったなぁ。

奥越明成「黄輪草」(福井県)死者2名
これは、とても良く出来た芝居だった。
ただ、声が小さい分時々台詞が聞き取れないところがあって、お話が行方不明になりかけたところが残念だったかなぁ。
それに、芝居と明かりのコンビネーションを、あとひと工夫すれば劇的に芝居が良くなる感じだった。
でも、二度とない人生を精一杯生きて行こうとする気持ちや、命の尊さを訴えかけたい気持ちは充分伝わってくるいい芝居だった。

愛知高校「子別れ」(愛知県)死者0名!
落語を芝居に置き換えた芝居。
正直役者はあんまり巧くなかったけれど、最初から最後までほんと面白くて、しっかり泣き笑いが伝わってくるいい芝居だったなぁ。
何度も見てみたいって思わせてくれた芝居だった。

高田高校「薬指の約束」(三重県)死者多すぎて計測不能(泣)
うーん。
なんだったんだ、この芝居は?
役者はめっちゃくちゃ巧くて、観客席の緊張を切らさなかった。
だけれど、何の話だったかが全く伝わってこない。
うまい役者を使って、見せ方を間違えた芝居だったのかな。
だから、演出力が決定的に足りてない芝居だったんだなぁ。
幕間討論で不明だった部分の種明かしがあったけれど、そこであらためて演出力不足を感じてしまったなぁ。
だけど、役者の持ってる技術は今まで高校演劇で見たこともないようなレベルだったかな。
だからこそ、演出が巧くなかったことが残念で仕方がない。
そんな感じの芝居だったなぁ。


以上でござる。
やっぱり辛口になってしまった・・・でも、書いておかないと自分のみにふりかかってこないし、それ相応の覚悟があって高校演劇の指導を引き受けている。
オイラの行ってる高校の芝居がダメだったら、みなさんもちゃんとダメだって言ってくださいね。


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