兼松孝行の日々つれづれ

2003年05月03日(土) ネットワーク

パソコンを購入してから、家路につく間何となくネットワークについて考えた。

ある町を走っている時に、昔の風景と決定的に違うことに気がついた。
大きなスーパーができたことでもなく、道が広がったことでもない。
人が街角に集まっていないのだ。
それは日常自分達がとって来たコミュニケーションのアイテムの変化なんだろうなと思う。
かつて水道もなかった頃は井戸端会議といって、井戸水を汲みにきたおばちゃんたちが(まあ、おばちゃんとは限らないだろうけど)水を汲む手を休めながら、いろんな世間話に花を咲かせていた。
それが水道が普及してきてからも、世間の情報は井戸端会議によりあっという間に広がっていった。

口コミのスピードは結構速い。
新幹線が開通して間もなくある学者が口コミのスピードについて実験をした。
それは、鹿児島で噂を流した翌日、札幌の駅でその噂について知っているかどうかというアンケートをとったら知っている人が数人いたという。
人と人が顔を突き合わせて直接コミュニケーションをしていた頃の話である。

それが、テレビラジオの普及でゴシップの興味は近所から中央に集約され井戸端会議が消えていった。
それとともに町中で立ち話をするおばちゃんの数が劇的に減っていった。

携帯電話やインターネットの普及が更に直接コミュニケーションの数を減らしている。
さらには、どんな場所にいても同じ情報が手に入れられる。
それは誰とも話をしなくても簡単に手に入れられるようになった。

そして情報にはいつしか値段が付いた。
売れる情報と売れない情報という選別も行われるようになった。

ますます人は街角で話をしなくなった。
だんだん寂しい街角になっている。

パソコンを買ったその日に、なんだか矛盾するような、そんなことを考えた。


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