兼松孝行の日々つれづれ

2002年08月28日(水) 演出のつぶやき・・・

芝居が一区切りでホッとするこの頃である。
でもそれはほんの一瞬のことで、芝居の稽古中盤戦から次のことを考えはじめていたりする。
それは、代表であり演出である自分の性のなせる技なのか。

今回の芝居はある意味楽しくもありしんどくもあった。
自分の芝居の形(もちろんこの劇団の芝居として)を形成していく上で今回はやらなければいけない作業がたくさんあった。
その作業はある意味出来たと思っている。

しかし同時に、それに特化した芝居を作ったが故、お客さんに見せたときの弱点も同時に内包しているのだ。
今回のように芝居の形そのものが生命線の芝居だと、うちのように限られた時間のなかで作っていくと、どうしても物語性のところで弱さが出てきてしまう。
それが分かっていて突き進むのは、この先の芝居のことを考えると必ず通り過ぎなければいけない道だからだ。

旗揚げメンバーばかりで全く人のいれ変わりなく今まで進んできたならばその作業は劇団の成長と共に知らず知らずの間に出来てきたと思う。
でもそんな集団はまずあり得ない。
悲しいかな必ず人は入れ替わっていく。
そして人の入れ替わりというのは劇団に大きな影響を与える。
その影響はよく出る場合もあれば悪く出る場合もある。
こればかりはどちらがどうという問題ではない。
しかし言えることは、集団に人が入ってくるということは、バランスが決まるまでにある程度の時間は必要になってくると言うことだ。
同時に、人が抜けた場合も同じことが言える。
おそらく今回の公演でも人の入れ替わりはあると思うが、それが楽しくもあり苦しくもあるのだ。

少し話がそれたが、次の芝居は物語性に重きを置いて作っていこうと思う。
役者への負荷のかかり方としては、今回は体力的に負荷がかかっていたが、今度は精神的な負荷がかかる芝居になると思う。
でもそれも今後通り抜けなければいけない道の一つだ。
そしてそうやって苦労を共に重ねてきた同じ仲間とこの先出来るだけ長く芝居を作っていきたいと思う。

この思いは贅沢なんだろうか・・・


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