YUCHIKOの音楽とおでかけキロク★
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2006年12月30日(土) 2006年の映画感想

映画があんまり好きじゃない…とか言いつつも今年は結構映画を観に行きました。
私は映画とか自分で録ったビデオですらを部屋にこもって見る…というのが好きじゃないので「どうせ見るなら映画館で」派なのです★
だから家で借りてきたビデオを見るデートなんて耐えられないなあ。
それはさておき、今年見てきた映画感想です♪

■出口のない海■

市川海老蔵扮する並木少尉が劇中語った言葉
「俺は、回天というものがあったんだと世に知らせるために、死ぬんだ」
良くも悪くも、本当に「それだけ」だった映画★
歴史の事実として何月何日に何が起こったなど、時間軸を知っている私達にはあえて時間を鮮明に知らせず、海兵として海軍の秘密部隊の中で閉鎖された空間の中戦争をしていた人たちというのもいたんだというのを知らせようとした映画だったんだと思う。
「回天」というのは日本軍の秘密兵器で、特攻と同じく体当たり系の一人乗りの兵器。爆弾をつけた魚雷で、それに乗って敵の船に体当たりするわけですね。

実際に敵と対峙した陸軍とか海軍の兵隊さん達と違って、このお話の中に出てくるのは『日本軍のトップシークレット兵器・回天に携わった部隊』の兵隊さんなので実際に戦っているアメリカ人なんか見た事もなかったというエピソードも出ていたので、閉鎖された空間で上官の命令のみを聞き、回天に搭乗する兵隊として黙々と訓練に励む若者たち。
戦争の話なんだけど、激しい戦闘シーン、流血沙汰、爆発シーンがあまり出てこないというのは新鮮でした。

空爆、爆撃、派手な戦闘シーンは出そうと思えばいくらでも出せるし、また出せばいやが上にも悲壮感は増すし。
戦時中の貧しさ、卑しさ、残虐さはいろいろなもので映像化されてきたわけで、そういった映像は見れば確かにウンザリ嫌な気分のはなってしまうのは解っているのだけど。
それにしても。
何か、どうも釈然としないんですよこの映画。観終わった後に
「ーーーうん。で、回天という兵器の存在以外に、何が語りたかったのかな?」
f(="=)という中途半端な気持ちが残ってしまうんですよ。

要はですね、主人公の並木少尉がどうも戦闘ではなく訓練中のミスで、しかも終戦超間際に死んだらしいという事で『これも戦争の悲しい犠牲者なのです』といわれればそれまでなんですが、だからといって悲しいとか、かわいそうとか、同情する気持ちがあんまりわき上がってこない。

彼は回天に乗って訓練中に海中深いところで岩にはまって浮上出来なくなり、そのうち酸欠で命を落としてしまう。
しかし終戦後に来襲したかの有名な枕崎台風で海が荒れたせいで浮上して、発見される事に。そのころ占領軍の囚われの身になっていた回天の元整備士の塩谷瞬くん♪が確認のために連れてこられて、命令されて中を確認すると息絶えた少尉の姿が。
そこで瞬ちんの「少尉、何で死んじゃったんですかー!!!」の叫びが響き渡るわけですが、それは
『あと少しで終戦だったのに、出撃じゃなくて訓練中の事故で死ぬなんて犬死にじゃないですかー!』という意味だったのかなんなのかよく解らない。

結局、特攻と同じく一撃必殺で若い命を散らした回天という兵器の悲惨さを伝えたいのかと思えばそれも中途半端、未来に希望をたくさん持っていた若者が青春を戦争に奪われた、なのでそれにかけるしかなかったという悲しさは伝わったけど、とにかく主人公の立ち位置が中途半端だったのとストーリーの構成があまりよくなかったのか、迫ってくるものがなかったのが残念。

回天というのはとても精密で、しかも繊細な兵器だったらしくとにかく故障が多かったらしいですね。
潜水艦に何人か出撃要員が乗ってて、回天は潜水艦にくくりつけてあり出撃命令がきたら乗り込んで起動させるんだけど、物音がすると敵に気づかれるからギリギリまで起動させないのです。
いざ「お前、いけ!」となるとその人がスイッチを押すんだけど、その段階になって故障で動かないとかいうことも多々あったらしい。そのために一回に3人くらい出撃要員として準備されていて、1人目がダメなら「じゃあ次、お前行け!」という風になるので
機動スイッチを押すまでに死ぬ決意を固めて決死の思いでスイッチを押しても故障で動かなかったりするとなると『命拾いした』というより『国のお役に立てなかった』みたいな気持ちになって泣き崩れるといったシーンが悲しかったですね。
海老蔵と伊勢谷くんと柏原収史くんが一緒に出撃して、一番最初に伊勢谷くんに出撃命令が出たんだけど故障で動かず。なので次に柏原君に命令が出て、彼は無事?起動して玉砕してしまうんだけど、彼が出撃命令が出てからいざ突っ込むまでの切迫した気持ちが伝わってくるシーンが、この映画の中で一番涙を誘うところでした。(ちなみに海老蔵は柏原君の攻撃で敵艦がいなくなったので撤収。)

とにかくこの映画で一番伝わった事は、
『回天』という一人乗りで、爆弾つけて、前進しかできないというメチャクチャな兵器があって、機械としてはエンジンなんかの出来もものすごくよかったんだけどなにしろ操作が複雑で大変だったうえ、肝心な時故障が多くて結構使えなかった兵器があったんだなあ…(=.=)
そんな馬鹿な兵器を作ってチマチマやらなきゃいけないくらい日本軍は切羽詰まってたんだなあ…ということですね。まあ、切羽詰まって他にもアホらしいと思えるような作戦&戦争教育してたというのはありますけどね。
とにかく戦争はしちゃいかんですよ!!
…と戦争映画を観るたびに思いますね。

それにしても生き残った整備士塩谷君の60年後、もうちょっと似た感じの人出すわけにはいかなかったんですかねえ…。

次回に続く!


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