おおみち礼治のてくてく日記
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2002年06月17日(月) 洒落にならんぞ……。

 今年、それまで保険が適用されていた透析中の食事が、保険適用外になり、患者は実費で支払うことになった。透析をしているものにとっては、食事管理は重要な医療である――という趣旨で腎友会は反対しているが、月数千円程度の負担増など吹っ飛んでしまう情報があった。
 来年から医療費の3割負担という話しがあるという。本当なら大変なことだ。週三回透析をしているとすると、月約12万円の負担になる。支払える人もいるかもしれないが、おれには無理だ。透析が出来なかったら命に関わる。昔――透析に保険が適用されなかった頃は、費用を全額患者が負担していた。月に40万円程度、年間500万円弱。
 当然、透析が出来ないものが出てくる。金の切れ目が命の切れ目と言われた時代もあった。そういう時代に逆行しようとしている。
 これは洒落にならない。
 医療費が支払えなければ、透析が出来ず――ということは死ぬことになる。大げさでも何でもなく、腎機能がゼロから数パーセントしかない透析患者が透析抜きに生き続けるのは無理なのだ。腎移植という手もあるが、移植の希望を出しても10年待ってやっと受けられるかどうかという確率では実際性はないに等しい。
 厚生労働省は何を考えているのだろう? 透析患者は全国で20万人いるという。財政が逼迫しているのは分かるが、命に関わる施策の見直し――改悪は困る。もしかすると、なにひとつ透析の実情を知らずに机の上で計算して、じゃあやりましょうなんて簡単に決めようとしているのかもしれないし……もっとうがってみるなら、3割負担にすることで何人死に、どれくらい医療費を節約できるのか計算した上で施行しようと画策しているのかもしれない。
 そのような疑念を抱かざるを得ないようなことをしているからね、やつらは。もし、前者ならただの馬鹿だしなぁ。大丈夫なのか、厚生労働省。ってゆーか、日本。
 来年の今頃、おれは生きているだろうか?


おおみち礼治 |MAIL

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