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2004年03月07日(日) 小さな宇宙

小さな頃の疑問を今思い返してみると結構スケールがでかい。

小学生くらいの頃、犬は色盲なんだという話を聞いて(馬もそうだと聞くけど)
犬の見る世界はモノクロなのかぁ・・・と思い、
この世に溢れる色彩を思い、それを知ることのできない犬たちが少し不憫になった。
しかし、もしそれが本当ならば、生まれてこのかた色という概念が無いのなら
それはそれで何も悲しい事なんて無いのである。
奴らにはなんの情報も入ってこないだろうから、モノクロの世界を憂う事もないのだ。
そもそも、この人間が見ている色だって、本当の色とは限らないんじゃないか?
実は更に違う色なんだけど、人間の目にはそう見えるだけで
もっと、おどろおどろしい色でこの世界は広がっているのかもしれない。
フィルムのネガを透かして見たような世界なのかもしれない。
どうすれば、本当の色を証明することができる??

なんて、とりとめの無い事を延々と考えていた。
今、こうしていっちょまえな言葉を並べて人に伝えられるようにはなったけど
当時の自分はそれを周りの人に伝えるだけの言葉が無くて
自分の中だけで悶々としていた。
まぁ、すぐに忘れてケロっと遊んだりしてるんだけど。

しかし、自分の見聞きしてるものが本当なんだろうか的思考は
かなり幼い頃からあったらしく、相当古い記憶…恐らく未就学児の頃
好んで見ていたクリーミーマミやペルシャや、ガチャピンやムックやら、
じゃじゃ丸ピッコロポロリには声を当てている人間がいる事がわかった。
じゃあ志村けんの声も別に誰かがやっているのかもしれない。
あぁ、志村けんの本当の声が聞きたい!と思っていた。
ちなみに、以前にも書いたが、カトちゃんは、ノーマルカトちゃんと、
ハゲヅラ&メガネのオヤジカトチャンは別人だと思っていた。
これは、特に意識しないまま同一人物となっていたんだけど

そして極めつけがある。
芸能人の芸名という概念が無かった頃だ。
ビートたけしの家の表札にはもちろん「ビート」と書かれていると思っていた。
私の中のビートたけしの家はお金持ちだろうから立派な豪邸(日本家屋な感じ)で
木にきちんとした筆書体で堂々と「ビート」と書かれている表札を想像していた。
これも、特に意識しないまま「北野」だとわかったんだけど。

今はこんなちゃらんぽらんな私ですらこれだけ考えていたのだ。
すれ違う子どもが一体どんな宇宙を抱えているのかと思うと
その純粋な憶測をちょっと覗かせて欲しい気持ちになる。


みお |MAILHomePage

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