読むと言っても現代小説なら一日せいぜい2〜3冊がいいところ 新刊の著作から興味の惹かれたものを借りてきたので、これまで知らなかった作家のものもある 甘粕りり子の「産まなくても、産めなくても」 この作者は存在すらも知らんかったが、「産む、産まない、産めない」が注目作品らしかったが、貸し出し中だったので新作のこちらを借りてきた 医療法人オーク会(大阪では不妊治療で有名)で取材協力を得ている為、心理描写も巧みだった 何より私の年代の女性が突きつけられる妊娠についての現実を、女性心理と男性心理の違いからもうまくスポットをあてて描かれている 短編集だが、7話の男性が人工子宮で出産の話が興味深かった 「出産分担夫婦」という括りで終わっていたが、ホントそういう世の中になればいいんだよ そうしたら、男性だってもうちょっと女性にかかる負担に真剣になれるだろうと思った 「女は毎月血を流してるんだよっ!」というセリフもあってそうだそうだ!などと読みながらやんやしていた(笑)
期待していなかったにも関わらず意外とのめりこんで一気読みしたのはもう一作は川瀬七緒「フォークロアの鍵」 民族文化学博物館の研究員(大学院生)が主人公 口頭伝承(民話や言い伝え昔話)を聴取し、研究につなげる為認知症のグループホームに期間限定で通う事から話は始まる 現代の介護現場の実際や、認知症の症状も具体的に交えての話の展開は先の自分の職場と重なって非常に興味深かった そして、ある認知症者の行動が誘拐事件の解決の糸口になるというものだった 登場人物の個性もしかり、何人も登場人物がいるにも関わらずこの話のまとまり方は目を見張るものがった 装丁がもう少し目を引くものだったら、もっと前に読んでただろうにとふと思った でも、他の作品はどんなだろうと思わせられた
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