免許証の書き換えの為、バスにのった。バスに乗り込んで見渡す。空席は3つ。のり口に一番近い席と運転席に近い二席だった。座らないと発車できないと思い一番近い席に座った。とあるバス停でおぼつかない足取りの高齢者が乗車してきた。私は立ち上がり運転席に近い席に座りなおした。その高齢者は私のあけた席にそろそろと腰掛け、無事先に降車した。良かったと思い、終点で降りようとバスカードを差し込んだ時だった。 「ありがとうね。さっき席譲ってくれたでしょう。嬉しかった。あれうちのおかあさんなの。チョコレート食べる?」運転手はチョコレートを出しながらそう言った。あっけにとられる私をよそに運転手はニコニコ嬉しそうな笑顔。断りきれず、頂いた。毎日が人情ドラマだ。心が少しずつ洗われていく。
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