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北岳報告・広河原→白根御池


私達を乗せた車が、一方通行の林道を通り抜けて広河原に到着したのは14:00少し前。軽く準備体操などをすませ、いよいよ北岳へと入ってゆきます。


この吊り橋が北岳への入口


吊橋上から眺める北岳山頂と大樺沢に残る雪渓


入口の吊り橋の上からはこれからチャレンジする北岳をながめることができました。明日のお天気は下り坂という予報がでているので、北岳を眺められるのもこれが最後かもと、その姿を心に刻みます。

さてここからのルートですが、当初は、時間がかかるものの大樺沢を登る方が楽でしょうということで、登りたくてたまらなかった「合田コース」を行く予定だったのですが、

「登ります。班分けして下さい」合田は佐野に声をかけた。
−中略−
班分けが終了する前に、合田は救助隊の一班と共に大樺沢の登山口へ飛び出した。「マークスの山」単行本P436より


広河原にアクセスする道路事情により、私達が14:00より早く入山するのは無理だったのです。そして、今日宿泊予定の白根御池小屋には本来なら16:00までに入らなければいけないとのことで…。
うーむ、大樺沢を行っていたら、時間全然足りないじゃん…。

おまけに、遅くなりますと連絡したところ、小屋からは「最短コースでくるんでしょうね」と、釘をさされてしまっているらしく。

最短コース。それはガイドブックによると、白根御池小屋へと一直線に続く急登…。が、頑張ろう、おー!!!(弱気)

ガイドの加藤さんを先頭に、いよいよ登山道へ足を踏み入れます。
できればコースタイム通りの3時間で小屋に入りたいと言われていたので、どんなハイペースになるんだろうと内心恐れおののいていたのですが、あら?この速度は、なんというか、もしもし亀よ亀さんよ♪って思わず口ずさみたくなってしまうような…

こんな速度で、コースタイム通りに歩けるのかしら???という私の心配は、はっきりいってもちろん杞憂でした。

さすがにプロのガイドさんの先導です。終始一定の速度を崩すことなく、道は確かに急なのですが、もうちょっと早く歩かせて欲しいの…、と思ってしまうほどの速度で歩いているため、息があがるという事がありません。これなら、いくらでも歩き続けられる、というペースを守っているので、途中で「す、すみません。休憩を〜」とせがんでしまうこともなく、高山植物の名前を教えてもらったり、沢を流れる水音を楽しんだりしながらの、かなり楽しい道中となりました。

登っているのは展望の楽しめない樹林帯なのですが、木々の中を歩くのが好きな私はあまり苦になりません。ときどき眺めることの出来る景色に歓声をあげつつ、時には可憐なお花にみとれつつ高度を稼いでゆくと、意外なほどあっけなく、今日の宿泊場所、白根御池小屋に到着。ほぼコースタイム通りでした。

その時の私達の心境は、えっ!?もう着いちゃったの???という感じでしたでしょうか。余裕をかましてましたよ、この時にはね。

自分の寝床となる布団のそばに荷物をおろすと、お腹が空いていたんだよ待ちかねていたよの夕食はカレーライスでした。

荷物の整理などして外に出てみると、日が落ちると共に気温がどんどん下がっていくのを肌で感じます。テント場を抜けて小屋の裏手に回ってみると、そこに夕陽の中にたたずむ北岳山頂を眺めることが出来ました。本当にあそこまで登れるのかしら…。

さて、明日の出発予定時刻は4:00AM……。
無理矢理にでも寝なくっちゃです。

追記:文字色がちょっと変わっているところをクリックすると、写真が別ウィンドで開きます。そちらもお楽しみ頂ければ……

2004年07月26日(月)
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