そろそろ自宅へ帰るつもりだったが、今夜は父が近所の店でフグを奢ってくれるというので、女中奉公もう一日。 人手のあるうちにということで、母と二人で納屋からお雛様を出して飾り付けをした。うちのお雛様は明治時代から3代分ぐらいの寄せ集めなので、それぞれ顔立ちや衣装がビミョーに違う。 母は官女さんの顔の覆いを取りながら「ほんとに京都の公家さんっぽい、< B>底意地の悪そうな顔よねえ〜〜」と面と向かってしみじみ言っていた。 お人形が怒って夜中に枕元に立たれると私まで怖いので「いやあでもこの面長で、きりりっとしたとこがお雛様っぽくて美人だよ!今売ってるのなんて丸っちい童顔でいまひとつ深みがないっていうか!!」とフォローを入れておく。お世辞じゃなくてほんとにそう思ってるんだけど。
私の…といいながら実は大方祖母の姉か伯母さんの代に揃えたもので、私の時に買ったのは別誂えのいちま人形だけらしい。
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