世を忍ぶ仮の日記
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2003年06月26日(木) 完走

今日はこれまたピアノのレッスンで、リストのソナタ35分全部を持っていってみた。
最初から最後まで通している真っ最中に
「! この1ページは一週間、弾いて無いような! 今はじめて弾くような!」
ともの凄い事を思い出して白紙にしそうになった。
あー怖かった。
とりあえず先生が横で助けてくれたので、最後まで行った、というよりは、行った風味だ。
42.195キロ、途中転んだり怪我したりねんざしたりもしましたが、皆様のお陰で最後まで走りきりましたぁー! という気分で、弾き終えた途端腕の筋肉が弛緩してんの。もう弾けねー。
うにょうにょ会話で楽譜の分析をしたりした後、この曲の元ネタはファウストな筈とか先生が言い出す。
「ファウスト読んでないの?」
当然のように私に訊く。
「読んでませんすいません」
当然のように私は謝る。
舶来のもんにはとんと疎くて(ヨボヨボ)。過去『赤と黒』だとか色々読め言われたっけな、リスト弾く時色んな人に。何も萌えのねえ『赤と黒』なんて読むのが『罪と罰』の数倍苦労だったわあ。今なら「ほほほ赤の神紋」と思えばスラスラと読めるだろうに。なんて為になる少女小説なのかしら。
さりげなくファウストを読む事を奨める先生。
待って! 今私は図書館のカードギリギリまで借りてる本達がいるからそれが終わってから。
しかも「『ダンテを読んで』はダンテの神曲だしね」と私が弾きもしない「ダンテを読んで」まで出して、私に神曲を読ませようとでもするかのような発言。
「あれは、神曲を読んで「読んで」書いた曲じゃなくて、ヴィクトル・ユーゴーの『ダンテを読んで』を読んだリストがいたく感銘を受けて【『ダンテを読んで』を読んで】書いたものですよね。アハハ絶対見つからないってヴィクトル・ユーゴーの『ダンテを読んで』の日本語訳」
いや、ここに書いたらサーチかけられて「ありました!」て言われるかもしれないけど、私はあの曲、弾かないからね。地獄編から天国に行く時、私も一緒に行っちゃうから。←変な理由。



廊下で門下ののだめちゃんに出会った。
のだめちゃんはロッカーの鍵が外れないと嘆いていたが、南京錠は既に外れているのに鍵がささっている状態で、工夫をするには大層具合の良い状態ではあったものの、もう使わない方がいいものに向かって「鍵が悪いのか本体が悪いのか」と真剣に相談してきたので多分真剣に悩んで、次マジで使ってまたロッカーにへばりつくんだろうな、と想像させた。
育った家が悪いので、立て付けの悪いものや開かない鍵には自信のある私は鍵が良い音を立てるポイントを探してついつい手伝ってしまう。
どうにか開いた後、のだめちゃんはロッカーの用事を終えたのか何故かついてきた。
「最近、頑張ってるんですか?」
「いや。頑張ってないけど何か?」
「先生が、こないだの弾き合い会の後、酔っぱらいながらすっごいカッカ(最近本名で呼ばれる)の事頑張ってるとか褒めてらしたから」
「アイタタタまたか」
あの先生、何故か酔うと私を褒めるというもの凄い悪癖があり、その度に私は心を痛めているので、遠いところから褒め殺しの刑をするのは胃にも悪いし環境も悪くなるので是非次回からは他の人を褒めてあげてほしいつーか他の人の方が頑張ってるんだから頑張ってない私より頑張ってる人を褒めてやってくれオレはちっとも頑張ってないこないだまで死んでたでしょんでもって先週なんか無断で休みやがった不届き者なのに何故!
ロンドンで門下演奏会が終わった後も、一人だけリサイタルのようなプログラムをこなした生真面目な人をそっちのけに酔いどれた先生は、試験の曲使い回しの挙げ句一回止まりつつ弾いた私を褒めたが故に、子を持つ真面目な親達が私に群がって「一日何時間くらい練習なさってるんですか?」攻撃に異国でまで遭って死ぬかと思った。訊くなら、ロンドン到着早々遊びまくった私よりも、その後学校を主席卒業された、リサイタルプログラムでロンドンに乗り込んできた、観光も全くせずに部屋でイメージトレーニングまでやっていたその子に訊いた方が今後親として良いのでは。
酔うなよ、と腹の底から怒ったのは言うまでも無い。
「あの先生には酔うと何故か私を褒める癖があるけど、そんなこたないから」
何をどこからフォローすれば誤解が解けるのか分からないのだが。
のだめちゃんにはのだめフィルターがかかっているので、また別のカッカが見えるのだろう。
もういい。放っておこう(遠い目)。



梅雨時、体臭を香水で誤魔化すという、西洋にはない西洋風習慣がはびこる世の中。
私も確かに香水は好きなので多少嗜む程度にはつけます。
今日は、ブルガリのExtreme(←reのeには^がつく)ではじめて倒れそうになった。
陰気な小男が、ブルガリの最も柑橘サワヤカを、これでもかこれでもかと付けるものだから、通り過ぎる前に鼻を突く、柑橘系のエチルアルコール。一瞬だけ目が覚めた。
香水って、5秒後にふんわりと香る程度が一番残り香フェロモンとなって効果が出てくると思うので、それ以上は逆効果なんだな、風上でも匂うとは、しかも匂いの薄いブルガリで攻撃をしかけてくるとは、シャネルとは違うブルガリをどの程度体に吹きかけたのか消費量はどのくらいなんだ一体と悶々と考えさせられて晩ご飯の材料を落とすところだった。
案外濃厚な香りがクッサイ方が「あ、間違えて押しすぎたのかしら?」と同情も沸くが、見るからに陰気な人がサワヤカな香りを頑張ってつけていると「ああ、この人に一体何が……?」のような同情にも近い想像を沸かせる事になるので、香水には注意が必要だなという勉強になった。



帰宅してから、ピロに門下ののだめちゃんの話をしようとしたら「門下ののだめちゃん?」と訊くので「だってねー、楽譜に「イメージおじさん」とか書いてあるんだよ」と言ったら速攻「アハハハそれはのだめじゃあ」といたく嬉しそうだった。


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