世を忍ぶ仮の日記
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朝妹と一緒に起きあがって、空元気空焚き空勢いの状態で準備を済ませて家を飛び出す。 家を出ると同時に気がついた。 「あ! ピアノ弾き忘れた」 プチさざえさん〜さざえさんよりタチ悪い〜と呟きつつ電車に乗る。 駅で既に何処か見知った顔がバイオリンを持っていたので、ずっと気になって見てたんだけど、学校付近で勇気を出して 「マリちゃん?」 と声をかけてみたら違った。私と同じ学年でマリちゃんは6人くらい居るので一番無難なのである。 ぎゃあ間違えてごめんねえでも似てるんだもーん。これで異性だったら新手のナンパ(年末のタモツのような変なナンパ男)として扱われていたことだろう。お互いに名前が出てこなかったり似てる人がいるなあ程度の認識だったのでコミュニケが取れて良かった良かった(ハッハッハ)。 とりあえず学校に着いて真っ先に弾くべき教室に向かったら、知っている顔が、 「これから先はもう2度と見られないね」というくらいたくさんいたのでわーわーとはしゃいでしまう。 修了試験の前に、高校生の追試があったが、ギャルのメイクがノーズシャドウというか、鼻たてのしすぎで、ライオンキングの人っぽくなっていたのがとても気になった。舞台仕様になると、メイクが更に過激になるのね。 そして、ここにいる人達、同級生達みんなにこうやってわーわー会えることもしばらく、下手すりゃ永遠にbないのか。 ちょっとしょっぱい気分になったので部屋を探してみたら、無い。ピコ2さんにメールをしたら、しばらく置いてから「部屋無し」というメールが返ってきて、休憩を取る為保健室でダラついていた。 携帯電話に演奏者であるピコ2さんから電話があったので慌てて出ると 「トイレ行くから楽器見ててぇ〜〜」切羽詰まった電話であった。 「はわあわ。そうですか。楽器を見てますね」 絶対、音楽モノの漫画や小説で描かれることの無い、せっぱ詰まった現実問題なんですが、楽器を置いて「ちょっとトイレ」ていうのは、バイオリンでは出来ないんですね。取られるから。楽器高いから。いちいち片付けてトイレにかけてるのも時間の無駄だし邪魔だしネ! ていう。 「ごめん、実は私今日は起きてからピアノに触っていない」と白状すると、ピコ2さんは 「はあああ?」と怒りの問いをして、メトロノームを紋所のように私に向けた。 テンポは60、分かってるさセニョリータ! 試験前、妹などには「試験前の人には見えない」と言われる私だが、実は緊張し屋さんなので、こっから部屋に入るまでの記憶無し(笑)。はわー、あわーとか言っていたら自分たちの出番でした。 中に入ってお辞儀して調弦の音出して自分は椅子の高さ整えて。 さ、準備オーケー。 3分30秒くらい経過したところで。少し曲と曲の間があった。 張りつめる緊張したパウゼ。 私がいざ次の曲をはじめんと手を構えたところで。 「ちょっとピアノの人、良いかしら?」 永遠にお嬢様なまま年を取ってしまった先生から、声をかけられた。 良くない。 「はいっ?」 笑顔で返事をしながら頭の中はというとぐるぐると 「あなた下手すぎ」「五月蠅すぎ」「伴奏として失格」「去れ」「死ね」 などという言葉が渦巻いて既に吐きそうである。 すると相手はなんともはやこんなことを宣った。 「あなた、在籍してらっしゃる?」 3人しかいない試験官ざわめく。←ざわめくっつーよりバ※アの井戸端会議? 頭真っ白ピコ2さん。 「してます」主張を繰り返す私。 「してます。してますったらしてます。だって私他の試験の伴奏もしましたが、その時も在籍しているということで引き受けて、その方は前期の単位取りましたよ!」 理路整然とした主張をしたら、 「私には分からないんだけれども、事務の方がそう書いてらっしゃるからね、私は確認をしないとね。バイオリンの人もこのまま弾いて単位取れませんでした、じゃ可哀想かな、て思ったの。兎に角私は知らないからね、教務課に後で確認をしておいてちょうだいね。終わったら教務課に行って下さるかしら(←質問の形を装った命令形)」 アラスバラシイカインドマインド。ベリベリサンキュー。 この間に真っ白から「ナニクソ」精神を取り戻したピコ2さん。私は「私は居るのだろうか」という微妙に消えかけた自分の存在な前奏を出してしまったが、ピコ2さんの「ナニクソ〜ゥオノレ〜〜〜」という音色で我に返った。 よし。 私は普段から割と「攻撃的な音」と人から言われてしまうことがありまして。伴奏法の先生から「ピストルのような音出さないでちょうだい!」とヒステリックに怒られたことまでありましたが。 全開モードだちくしょー! マシンガン放つ少女ー! ちょっと少女には無理があるぜー。 でも1分で止められたもんね(ぐっすん)。 終わって部屋を飛び出した私は、言われたとおりに教務課へダッシュ。そこで私のカルテ・ディドンティテとアイデンティティの両方を確認しおえた私はつおくなって、休憩中の部屋に「私は在籍してました」と主張してきた。主張しないと気が済まなかった。 その間、ずっと白くなったあとメソついていたピコ2さん。 二人で「なんか……釈然としないが、とりあえず…ご飯…でも…食べに、行こう。か?」みたいなぽつんぽつんとした会話で、近くのパスタ屋へ行く。 落ち込みの波と怒りの波をサーフィンしつつ、「自分で自分が何を食べたいかも分からないしメニューも読めない」というピコ2さんに、「ミラージュ」の名前のつくパスタを勝手に頼む。かつてピコ2さんがこのメニューに「炎」と落書きをしようとして「災」と書き間違えたところから、「災いのミラージュ」という替え歌が生まれた(?)のだが、放心している筈なのに、 「あ、そうそう。あの、あんたのHPのとこの災いのミラージュの歌詞、ところどころ間違えてたから。そこんとこよろしく」 とその辺りには矢張り余念が無い。 怒りの余り食欲まで失せてるピコ2さんである。私はとりあえず食べるだけ食べて雑誌JJに八つ当たりしてみたりしながら、演奏中に止めるのは普通にマナーとしてどおなんよとか一緒に怒ってみたりするんだけど。 終わってしまったらもう、何をどう言っても仕方ないんだよな。 アルバイトに行く時間になったので、一緒に手伝ってくれる下級生と駅で待ち合わせをして、電車に乗る。 会うたびに、化粧が濃くなる下級生のような気がするが(笑)今日は試験日で色んな人が色んなところで試験してるので仕方ない。 「週の半分以上はスッピンですよ、私」て。私もそーだ。そういう人間に限っていざ化粧ってなると濃いんだよね。
バイトは順調だった。 もちょっと風邪で休んでくれてていいよ、と言いたくなるくらい(ヲイ)。 人数多いとこっちの脳みそがパンクしちゃうんだよ。段々スで起こり始めちゃうもん。上の先生もお茶目に間違えていたので、きっとパンク気味だったのだろうと思う。 小学校3年生で、ジジイ主人公の話しか書けないと言う少女は、今日はコナン・ドイルのシャーロックホームズの子供用の本を持ってきていた。 「先生、シャーロックホームズ読んだことある?」 て訊ねられたので、 「うん? コナン・ドイルの書いた、シャーロックホームズのお話、でしょ」 年齢一ケタの人に向かってムキな訂正を笑顔でしやがるかつくらーである。だって投稿する時、データAにひっかかるでしょ、著者名とシリーズ名間違えると。←ややノイローゼ。 このかつくらー、先週も何か話を振ってしまっていたらしいが、疲れの為両方の記憶があやうい。 「ねえ、先生が先週に言ってた」と言われても 「うん。先生、先週の記憶、全く無いネ!」 笑顔で開き直ってしまった。 末期だ……。
1日保つのかなあハードスケジュール、夜はカウンセリングだったんだが、カウンセリングの最中に京極堂状態で蕩々と語り出してしまった。マレビト論。 ダメですよー。 私がこの話やめて普通にカウンセリングしたいなーと思ってるのに、普通に「それで? あれについては?」と話ふり続けられて、仕方なく質疑応答が逆転してるような……ていうか、心理学なのになんで民俗学なんだか。 しかも最近ちょっとこの学問からは遠ざかってるからよくこんなに言えるな私って感じでしたよ。 朝はピアノ弾いてたんですが、夜はマレビト語ってました。 一体私は何者ですか?
帰りがけにデパ地下で格闘してから帰ったらもう高校教師やってて、妹が藤木君に「こいつチャラ男」とイラついていたのだが、まんまと姉のツッコミ千手観音の手にやられて、面白いドラマにかわってしまったようである。 しかし私は疲れていた為、最後に残した言葉が 「京本の、髪の毛は、濡れるとくるんくるん……」 でフェイドアウトであった。
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