ヤグネットの毎日
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2002年08月16日(金) 向かっていく心意気

 

 夏休みに息子と約束をしたいたことの一つが大きなプールに行って泳ぐことだった。
 保育園では、すでに小さいプールで遊んでいる。最近、「僕、水の中で泳げるんだよ」と話していたので、一緒に泳ぐことにしていたのだ。

 僕は、いまでこそ肥満体で泳ぐのも一苦労だが、泳ぐことは得意だ。下呂町の合掌村と隣り合わせにある、上ヶ平ビレッジというプールに足を運んだ。25メートルのコースが4本あり、その隣りに幼児用のプールも用意されている。
 準備体操をしてからいざ、プールに入ろうとするのだが、息子は飛び込もうとする。あわてて制止して、しばし水のかけあいやおんぶをしてワニのように歩くなど水に慣れる遊びをした。すると息子は、まわりの子どもたちが使っている、ビート版や両腕につけるうき輪をつけてほしい、とねだっきた。両腕にうき輪をつけてあげると、ぷかぷかと浮かびながら立ち泳ぎをはじめた。それがとても上手でどんどんと前に進んでいく。
 バタ足の要領がわからないようなので、両足をもって教えてあげる。最初は、うまくいかないがしばらく練習しているとそれらしくなってくるから不思議だ。

 僕もひさしぶりのプールだったので、コースを7〜8回往復する。クロールと平泳ぎを交互にしながら泳ぐが、たちまち動悸が激しくなる。やはり日頃の運動不足がたたっている。
 僕が泳ぐ姿を見ていたらしい息子は、妻に「お父ちゃんのほうに連れていけ」とせがむ。
 「大人のコースには入っちゃダメだよ」と制するが、なかなか納得しない。そこで、幼児プールのすぐ隣りのコースで泳がせることにした。するとどうだろう。犬カキのような感じで、どんどん泳いでいく。
 少し休憩して、また泳ぐ段になると、今度はスロープになって水中に入っていくところに仰向けになり、頭から滑り込もうとする。「お水は恐くないの?」と聞くと、「こわくないよ」。

 どんどんと水のなかに向かっていこうとする心意気にすっかり感心してしまった。
 もっと自分の子は、臆病で人の後から何ごとをするにつけついていくタイプなのかな、と勝手に思い込んでいた。ところが、初めてのプールで息子のまったく違う面を垣間見ることになったのだ。

 僕は、水の中で、自分の小学校4年生のときを思い出していた。山形の蔵王スキー場に近所の友だちのスキーツアーで連れていってもらったときのこと。ジャンプ場の近くの急斜面に連れていかれて、コーチが下から「滑り降りてこい!」と声をかける。急斜面だったけれど、転んでは起き上がり、起き上がっては転んでなんとかコーチのもとに辿り着いた。お昼をみんなで食べているとき、コーチが「まさあき君の一生懸命雪に向かっていく姿に先生は、涙がでそうなくらい感動したよ」と誉められた。それが、大人になった今も忘れられない。「先生がないちゃうくらいすごいことをしたんだな」と子どもながらに、うれしかったのだ。
 僕は、子どもがのびるには、うまく出来たことを素直に、正しく評価して励ましてあげることが大切だと、思う。
 僕は、水に立ち向かって泳ぐ息子に向かって、室内プール一杯に響き渡るくらいの大きな声で、
 「うまいよ、お父ちゃん、感動したよ!」とほめてあげた。息子は、誇らし気にまたさらに泳いでいた。


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