という名のお菓子が世の中にはあるそうでして。 しかも、私と同世代の人間ならば遠足で食べないはずがないらしい。
・・・知らねぇぞ。
なんて、思わず言葉も悪くなるってものである。 24年間生きてきたけれど、遠足で見かけたことなどない。 私自身もちろん食べていないし、周りだって食べていたかどうか。 それなのに、大学に入って全国津々浦々の人間と話している間、 キャベツ太郎を知らないという台詞を聞いたことがない。 むしろ、
「葉明さん、キャベツ太郎知らないんですか?」 「有り得ないっすよ」
と後輩にまで憐れまれる始末、全くもって余計なお世話である。 しかし、そんな私にもついにキャベツ太郎との対面の日がやってきた。 M木女史がわざわざ私のために買って来てくれたのである。
なんだ、このふざけたカエルは?
第一印象である。 でも、中身自体はよくあるスナックの形態を取っているので、 コレは食べたことはないけれど、どこか懐かしい味がした。 はっきり言えば、このジャンクな安っぽい味が好きなのだ。 しかも、キャベツ太郎とここまで堂々と銘打っておきながら、 少しもキャベツが含まれていない胡散臭い潔さ。たまらない。
帰り、研究室に寄ったら、再び後輩に声をかけられた。
「葉明さん、そういやキャベツ太郎は食べれましたか?」
もちろん、ニヤリと笑ってやった。
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