当世高校教師気質
一生勉強 一生青春

2002年10月16日(水) 『海辺のカフカ』

昨日、日記を書いていた途中でフリーズしたので寝てしまった。
一度書いた文章がすっかり消えてしまった時のあの空しさ、
さすがに再度書き直す気力もなく、諦めてしまった弱い私。

本日の一作:
・『海辺のカフカ(上・下)』(村上春樹/新潮社)

後輩から借りた春樹兄さんの新刊をなんとか読了。
日曜日からコツコツ読み進めていたので、一安心である。
さて、久しぶりの長編小説にチャレンジとなったのであるが、
『世界の終わり〜』と似た感がある、少しだけ。
とはいえ、二つの世界があるということなだけだけれど。
ただし、『世界の終わり〜』はずいぶんファンタジックだったが、
今小説はもう少しリアリティがある(現実には有り得ないけれど)。
地名が多々出るし、登場人物の描写もずっと身近である。

そして、非常に明るくスッキリしている。
一人の少年が自分のルーツを辿る旅を経て、大きく成長する。
決してその先に明るい未来が待っているわけではない。
しかし、少年ならば何とかなるのだろうと思えるのである。
長い間、真っ暗なトンネルの中をひたすら彷徨っていたものが、
突然ぱっと抜けて、明るい世界へと飛び出したようなラストである。

短篇と違って、長編のほうが物語の骨格がしっかりしているので、
おそらくぐっと読みやすくなっているのではないかと思われる。
まぁ・・・青春小説と言えるのではないか。
ただ、短篇に凝縮されている毒が薄められているので、
ちょっとアッサリし過ぎているような気がしないでもない。
これは単なる私見でしかないけれど。


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葉明 [MAIL] [当世高校教師気質��]

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