癒しの森940
風はまだ冷たいが暖かい日差しが窓から差し込んでくる日が多い。春はもうそこまで来ている。「冬来りなば、春遠からじ」というイギリスの詩人シェリーの有名な詩句がある。人生も冬の時期ばかりではない、いつか希望の春がやってくる、という意味が込められている。 いずれにしても、冬の次は春なのである。今日は人生の春を感じさせるようなさわやかで、しかも力強い講演を聞いた。心の春は、その人の心に内から湧き出すようだ。それには信じ切れる先輩・友人を持つことが最も大切のように感じた。 また、友人が「蕗のとう」を届けてくれた。妻が明石サロンで発芽玄米の炊き方講習をするというので、「蕗のとう」の天ぷらの用意をしてやった。春の山菜の中で最初に食卓に上るのが蕗のとうである。蕾(つぼみ)を作って、冬枯れの山野春をまつ姿はさわやかな感動を誘う。 「ほろ苦き恋の味なり蕗のとう」(久女)という句がある。独特の香気と苦みを恋の味に例えている。ともかく、蕗のとうは日本の春に欠かせない食材で、年間の生産は二万トンもあるという。まさに貝原益軒がいうように「春苦味 夏は酢の物 秋辛味・・・」である。
・蕗のとう 春を告げるか 恋の味 皆が微笑む 渋みと香りの
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