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2005年05月11日(水) JR西日本脱線大惨事:遺族の悲しみ

癒しの森638                             
       
 最愛の肉親を突然失った遺族たちの悲しみ・・喪失感が深まっている。帰らぬ夫の帰宅を待ち放心している妻、息子の部屋が片付けられない日々を送っている母、悲しみの終わりは来るのか。悲しみの淵は底知れず深い。そして肉親の死という現実が受け入れられない苦しみは、今も続いている。このような大きな心の傷を受けた人の中にはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状を表す人も多いことだろう。

 神戸赤十字病院・村上医師は「グリーフケア『話を聞くことが大切』」( 5月9日・産経新聞から)と指摘する。 肉親や友人を突然失った遺族へのケア(グリーフケア)は国内では、十分には行われておらず、欧米に比べて遅れているのが実情であるという。グリーフケアについて村上医師は 「グリーフは、家族や愛する人との死別後の遺族の悲嘆を意味します。遺族はつらくとも、失った肉親への思慕の情や悲哀、怒り、悔やみなど、さまざまな過程を経て心の整理をつけていきますが、こうした過程を援助するのがグリーフケアの重要な役割です」と説明する。
 
 一つのキーワードは死別の苦しみを分かち合う家族や友人がいるかどうかなのである。このような人がいないと病的悲嘆のリスクが高くなり特別な配慮が必要のようだ。配慮といっても、多くの時間と忍耐の必要な対話であるので、友人の有無が苦しみから立ち上がるカギを握っているように思う。
 
   ・突然の 離別の苦しみ 底知れず 毎日励まし 支える人よ
     



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石田ふたみ [MAIL]

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