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2005年01月22日(土) 日本人の食と住のふるさと

癒しの森527                            

 1月22日の全国紙は「浮かび上がる合掌造り 白川郷がライトアップ」と題して、世界遺産に登録されている岐阜県白川郷の合掌造りの写真を大きく報道していた。一面銀世界の集落に照明のスイッチが入れられると、2メートル近い雪に包まれた三角形のかやぶき屋根の民家などが、夕闇に静かに浮かび上がっていた。まさに幻想的な風景で、日本人の住の故郷ではないかと思う。日本人の食のふるさとは何か。私は玄米ご飯のおこげではないかと思う。三日前妻の姉と近所の友人が集まって発芽玄米ご飯の試食会があった。皆が美味しさに驚いていた。この日出来た「おこげ」ごはん300g余りを姉は嬉しそうに持って帰った。

 2004年11月21日「発芽玄米ごはんのオコゲの薫り」と題して書いた。少々引用しよう。「年齢からいくと現在50歳以上の人たちは、子供の頃釜で炊いたご飯を食べた記憶が残っているのだ。発芽玄米ごはんの炊き方を指導していると、静かな歓声が上がる。発芽玄米が炊き上がり「見てください。発芽玄米ごはん全体の薫りを出すだめには、この程度のオコゲを作る必要があるのです」と言って圧力釜のご飯を攪拌(オコゲを全体に混ぜる)すると必ず「ワァーオコゲだ!」という声が上がるのである。 一昨日いわき市でも同じ声が上がった。ここでは参加者がオコゲの記憶が鮮明と見えて「ワァー!オコゲだ。オコゲだけ頂戴」という声が5人ほどありアッという間にオコゲ混じりのご飯がなくなってしまった。子供のときに食べた味が鮮明に残っているのである」日本人は遠い昔から玄米を食べてきた。昔の釜は分厚く重い蓋をする。あの蓋がまさに圧力釜であったのだ。そして、釜の底にはオコゲがあったことは容易に予測できる。明日発芽玄米ご飯の炊き方の研修に10人余りの来訪がある。50歳以上の人ならいわきと同じく「ワァー!オコゲだ」という歓声が上がるに違いない。玄米のオコゲの風味は、日本人の遺伝子に刻まれている食の故郷でないかと思う。
   
  ・炊き上がり オコゲの薫りに 歓声が 故郷想う 懐かしき味
                        (2004年11月21日の再掲)
     


     


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石田ふたみ [MAIL]

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