| 2004年10月22日(金) |
微妙なバランス、月の引力が地震を誘発 |
癒しの森434
月の引力で地震が発生するという。地球を覆うプレート(岩板)の境界で起きる地震の一部は、月の引力が発生の引き金になっている可能性が高いとする論文を防災科学技術研究所の田中佐千子研究員らが22日付の米科学誌サイエンスに発表した。 将来起きるとされる東海地震なども地殻にひずみが十分たまった後、月の引力が最後のひと押しになって発生する可能性があるという。 田中さんらは1997―2000年に世界のプレート境界で起きた地震のうち規模がマグニチュード(M)5.5以上で、断層が両側から圧縮されて起きる「逆断層型」2027個を解析。「月の引力と潮の満ち干で変わる海水の重みを合わせた力が、断層を滑らせる方向に最大となる時刻に着目。その時刻を挟む約6時間の間に、7割以上の地震が発生していたことが分かった」(10月22日・共同通信から)という。 これは一つの視点で地球を見れば十分にうなずける話である。地球を覆っているプレート(岩盤)約40キロと言われている。しかし、地球の直径12740キロから見れば、卵のカラのように薄い。これを数字的に示してみよう。 地球の直径 12740キロ 地球のプレート(岩盤) 40キロ (40÷12740=0.0031・・3/1000) 上記の通りプレートの厚みは、地球の直径に対しては3/1000なのである。分かりやすく言えば、地球の直径が1メータとすると、プレート(岩盤)の厚みは3ミリなのである。まさに卵のカラのように薄いのだ。このプレート内側は溶けた熱い溶岩が血液みたいに流れている。この熱いマグマの動きによってこのプレートが少しずつ移動する。よって、月の引力で断層の上の面がずり上がる「逆断層」型の地震が起こることになる。
・地球での 巨大地震の 引き金は はるか彼方の 月の引力
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