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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
冬季は晴仁を家に送り届けてから家路を急いだ。近いとはいえ油断はしていない。速足で歩きながらふと秀介のことが気になった。あまりにもタイミングがいいので実は何か知っているのかもしれないと考えた。 家の前に人影がある。あの山田工学の生徒だった。 「人んちの前で……」 仕方がないので裏口に回ろうとしたが、そこにも一人いる。こちらには気づいていない。しかし、空腹を覚え始めているので早く家に入りたい。 「あれ冬季何やってんの?」 声をかけたのは夏季と秋季。冬季の双子の姉である。 「山田工学の生徒だよね。うちに何か用かしら?」 「さあ?」 「あれがいるからこんなところで隠れていたの?」 「そうだよ。悪いか」 「正しい判断だと思うわ。中学生が高校生にかなうはずないもの」 そう言って、三人は家の玄関へ向かった。 「何か御用かしら?」 と夏季。 「今なら話だけ聞いてあげるわよ」 と秋季。 「夏季さん!秋季さん!」 突然山田工学の生徒が叫んだ。さすがの双子も驚いた。 「ずっと憧れてました! 我々とお付き合いください!」 『……お断りします!』 双子は揃って言った。 『残念ながら、タイプじゃありませんので、お引き取りください!』
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