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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
スマコンの収録見た。夕方くらいからみたのに10時くらいまでかかった。 元オカルト研究部部長 徳田好典。 高崎麻代は、翌日の朝に目を覚ました。病院側はすぐに彼女の家族に連絡、やや痩せているが健康上は特に問題はなく、空腹を訴えたので朝食を食べさせた。 彼女の記憶は曖昧で、名前や親の顔は覚えていたが、学校の倉庫に閉じ込められてしまったことは覚えていなかった。当時のクラスメイトのことなどもほとんど覚えていない。彼女の母親が駆け付けてきて泣きながら抱きつかれても彼女はきょとんとしていた。その日のうちに彼女は退院して、家に帰ったという。 六年間眠っていたが成長していない彼女はすんなりと現在を受け入れた。彼女が目覚めたと聞いて駆け付けた従兄の好典を見ても違和感なく接した。彼女には、何が起こったのか、なぜ自分が入院していたかもわからなかったが、深く思い込むことはしなかった。 岡崎良介の耳に入ったのはその日の午後だった。秀介に直接好典から連絡が来たので電話を替わってもらった。秀介は『シンクタンク』関連で好典とつながっている。 『良介くん、まずはありがとう! 本当にありがとう! これで叔母さん(麻代の母)も救われるよ』 「うん、すごく時間がかかったし、12月25日を終業式にすれば助けられるということを早く知っていればと思えば……」 『そこは仕方がないよ。それに、君だったから助けられたんだ。麻代は言っていたんだよ、クラスに好きな男の子がいるって、それが君だったんだ』 「……そう」 『だけどな、今聞いたら覚えてないようなんだよ。まあ、今度一緒に屯田軒に行こう。久しぶりにあそこのラーメン食べたい』 そう言って好典は電話を切った。 それから数日後、好典から再び連絡があり、屯田軒で待ち合わせした。昼時を過ぎているので人はまばらだった。屯田軒の主人は『ゆっくりどうぞ』と言って注文を受けて厨房に戻っていた。 「お久しぶり、良介君」 「お久しぶりです、徳田先輩」 「早速だけど、麻代はまた田中学院の小学部に入るよ」 「そうなんだ」 好典の話によると、麻代の母と父は折り合いが悪かった。麻代が眠りについてしまってからさらに悪化し離婚したらしい。麻代は当時あまり顔には出さなかったが思い悩んでいたという。 「でな、叔母さんなんだが、去年麻代のことも気にかけてくれるいい人に会ってな、今回めでたく再婚することになったんだ。だから、苗字が変わるからそれほど混乱は起きないみたいだ」 麻代の学習の方は問題ないらしい。幸いその辺の記憶はあまり抜けてはなく、この冬休みで復習することになった。 「かわいい従妹を助けてくれてありがとうな」 「良かったです。悔むのは、もっと早く助けてあげられなかったことです」 「ただ、不思議なのは、なんで麻代の成長が止まったんだろうな」 「可奈ちゃん……部員ですけど、彼女は半分異世界に入っていた。その半分は心も体も含めている、からだそうです。その異世界では時間の流れは皆無のようだから」 良介にも自分が言っていることが正しいのかわからない。東可奈の言葉そのままを使った。好典はわかったようなわからないような顔をしていたが、最後にはうなずいた。 「まだまだ人間には理解できないわからないことがあるのは、オカルト研究部としては喜ぶべきことなのかもな。そう思おう。とにかく、麻代のことはもう気に悩まないでほしい。父親のことなんかすっかり忘れて新しく父親になる人とすっかり仲良くしているってさ」 ラーメンが運ばれてくる。とりあえず運ばれたラーメンを食べてから好典は尋ねた。 「で、どうする? オカルト研究部、解散してもいいんだけど」 オカルト研究部は徳田好典が麻代のために作った部だった。彼が学校に直接訴えそして『シンクタンク』の権利を主張して特別部員が一人でも開設・運営できるようにした部である。 「せっかく部員が二人もいるんだよ。続けて行きます」 「そっか」 好典はにっこりと笑った。
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