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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
手作り市やります。 翌日わくわくどっきりビーチに海の家が建った。そして、そこでは魔王が働いていた。 「あ、アズマさん。おはようございます」 魔王は焼きそばの仕込みのためのキャベツを刻んでいた。 「一応聞くけど、何やってんの?」 「海の家を作ってそこでバイトしてるんだよ」 良く分からないが、とりあえずミナに報告しに行った。それを聞いたミナはニーシャとノイスを呼んで四人でビーチへ向かった。アズマの報告通り、魔王は焼きそばの仕込みを終えて今度はフランクフルトに串をさしていた。 「ほんとだ……」 ミナは手を組んで集中した。魔力を込めて意識を遠くへ飛ばすようにする。遠くにいる者へ、簡単な会話ができるようになる。もちろん相手もその術が使えればのことだが。 「あ、もしもし、お姉ちゃん? 魔王いたよ。うん、なんか海の家作ってバイトしている。うん、わかった。伝えておくね」 ミナは手をほどいて魔王へ向かっていった。 「あ、ミナちゃん。おはようございます。今日からちょっとバイトすることにしたよ」 「あのね魔王、お姉ちゃんがね、こっちに来るって」 「えっ? もしかして、怒ってた?」 「ううん。怒ってはないけれど、やっぱり寂しいみたいだよ」 「そっか……悪いことしちゃったな」 「でもね、バイトすることは悪いことじゃないから頑張ってねだって」 「ありがとう、ミナちゃん。サーサさんが来たら謝るから」 「そうしてね」 ミナの姉サーサは一年前に結婚した。勇者によって倒された魔王と。 三年前魔王は当時いわく反抗期に当たる年だったらしくそのため勇者一向に倒されたのだが、その後は改心した。それから人間たちから離れ魔王はおとなしく暮らすことにしたが、サーサは魔王に一目ぼれ。なんでも無邪気で本当は内気で幼稚なところが気に入ったという。そんなわけで、サーサは魔王と一緒に暮らしていたのだった。
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