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気まぐれ日記 DiaryINDEX|past|will
ネットでやればきっと「キター顔文字」でやるんだろうけれど、心意気はそれです。 「いちまーい、にまーい」 暗く冷たい湿気のこもった城内の一室にて響く恐ろしい声。 「さんまーい、よんまーい」 だんだん声はか細くなっていく。ややしばらく声は途絶えたが、やがて「きゅうひゃくきゅうじゅうはちまーい、きゅうひゃくきゅうじゅうきゅうまーい……」という声。 「やっぱり!」 急に大声をあげる。 「いちまい足りなーい!」 そんな叫びに反応したのか、扉が急に開かれ、光が差し込んだ。 「アナタ! 何やってんのよっ! さっさと窓を開けて掃除しなさいよっ!」 「……ごめんなさい」 これは一枚のコインのために世界が再び危機になるというお話。 『わくわくどっきりビーチ』と立て看板にはそう書かれている。『わくわくどっきりビーチ』は今日も平和だった。たとえ毒入りの骨付肉が怪しげに置かれても、波打ち際にビキニパンツが流れていても、浜辺に来た人々は今日も海水浴を楽しんでいた。 浜辺の村は特に何もない村だった。漁港も盛んだが、それだけで村が豊かになるはずもない。そこで、先代第三十四代村長フジオカは、浜辺に名前を付けることにした。いくつかの候補名の中で村民が選んだのは『わくわくどっきりビーチ』。いわく『これが一番まともだった』とのこと。詳しいことは口にしたくないと断られた。とにかく、わくわくどっきりビーチは現村長第三十五代村長フジオカジュニアにより、整えられて今は観光客が絶えない素晴らしい観光地となった。名前以外は皆満足しているという。
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