気まぐれ日記
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2014年01月07日(火) 決して忘れていたわけではない

 しばらくやってなかったのですが、忘れていたわけじゃない。面倒だったにすぎない。(もっと悪い)

 




 その夜は、長の家に皆が集まった。長の家は集会を行う場所でもあるらしく、集落に住むエルフが集まって、大量の料理が置かれても余裕があった。
 ガーシアがアニムを紹介し、皆は様々な表情を浮かべたが、そのほとんどは興味があるといったものだった。
 「さ、アニム。まずは遠慮なく食べて」
 食事中もとくに決まった席はなく、皆が次々に入れ替わりでアニムのそばに座った。食事中はたわいのない話をする。ほとんど質問攻めでアニムは食事どころではなかった。途中でガーシアが気づいてそれとなく皆に注意する。そのおかげで満足に食べることができた。
 「俺の話が面白いかどうかわからないが、まずはどうしてこうして旅をするようになったのかを話します」
 身の上話は苦手だった。正直辛いことだったので思い出したくない。それでもエルフたちに話すことにした。あるエルフは憤り、あるエルフは涙する。それでも食いるようにアニムの話を聞いていた。
 「そんなこともあったが、今俺があるのは人間のおかげでもある。だから、すべての人間を恐ることはない。しかし、だからといって見ず知らずの人間を信用までしていない。と、ここまでが身の上話だ」
 「貴重な話をありがとうございました」
 「何、俺にできることはなんか、このくらいで」
 「見ての通り、この集落は閉鎖的でね、新鮮な話がないから助かったよ」
 「確かに、エルフはほとんど集落を出ないが……」
 「今は特にだ」
 ガーシアは声を潜めた。 

 
 


草うららか |MAIL

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